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「家族のため」と気負わないで! 毎日の料理をラクにする考え方 〜料理研究家・上島亜紀先生〜

  • 2021年4月2日
  • レタスクラブニュース


家事に育児にお仕事に…とにかく忙しい日々の中、食事作りを負担に感じている主婦の皆さん! 料理のプロに、へとへとな心を軽くするヒントを教えてもらいませんか? 第一弾に登場していただくのは、料理研究家の上島亜紀先生。プロならではの時短テクから愛用の調理器具まで、料理をラクして楽しむ方法を聞きました。




「美味しいものは自分で作る!」という気持ちから料理好きに

「独身会社員時代は友人と一緒に美味しいお店を食べ歩くのが趣味でした。それが、子どもが生まれて気軽に外食できなくなり、『美味しいものを食べたいなら自分で作るしかない!』と考えるように。それ以来、テレビや本で紹介されている美味しそうな料理を見よう見まねで作ってみるようになり、料理が大好きになりました。
『誰かのため』と気負わずに、『自分が美味しものを食べたいから料理をする』という風に考えると、作ることがどんどん楽しくなりました」

レシピは引き算。3つの「S」を意識すると料理がぐっと楽になる

「毎日のご飯作りは、食材も時間も限られているので、『3S(少ない食材と調味料、少ない調理器具、少ない調理時間)』を心がけてレシピを作っています。『3S』を意識すると、洗い物や廃棄物も少なくなっていいことだらけ。レシピは引き算で考えるようにしていて、もっと削ぎ落とせるものはないか、素材そのもののおいしさをいかにして引き出せるかをいつも考えています」




時間がないときに救ってくれるのは「冷蔵庫の貯金」

「雑誌の撮影などのお仕事を手際良くこなすには、下準備がとても大事。食材は事前に刻み、調味料は事前に計量しておきます。これは毎日の家庭料理にも当てはめることができます。
例えば小松菜のお味噌汁を作るとき、使う分だけ小松菜を切るのではなく、一度にまとめて全部切ってしまうんです。1株分はボウルに入れてラップをして冷蔵庫へ。これは翌日のお弁当の副菜に。残りの小松菜はお味噌汁の出汁で一緒にゆでて、半分はお夕飯のおひたし用に冷蔵庫へ。こうしておくと、2回分の下準備が完了です。
下準備の段階でこのように使い分けておくだけで、切るのも一回、煮るのも1回で、あとの数品がラクに作れてしまいます。大きなパックで買ったお肉も同じで、全部に下味を染み込ませておいて、使わない分は冷凍しておきましょう。すると、次に使う時は肉に下味がついてるので、焼くだけですぐに食べられます。
私はこれを『冷凍庫の貯金』と呼んでいます。下味を付けた肉、刻んだ野菜などが冷凍庫にあると、組み合わせ次第で何でもすぐに作ることができます。私自身、時間がないときに『冷凍庫の貯金』に救われることがよくあります」

道具選びも料理を楽しくする大事なポイント。上島先生の愛用している調理器具

・貝印のスライサー
「包丁とまな板を取り出さなくても、スライサーひとつであっという間にスライスできます。サラダはもちろん、大根を薄切りにしてサッと煮こんだり、スープ鍋の上でカブを薄くスライスするとすぐに火が通ります」

細線切り器
「ラぺなどの細切りもきれいに簡単にできます」

厚み調整できるスライサー
「厚さが調整できるので、煮え時間に合わせて野菜をスライスできます」

おろし器
「面が広いのであっという間にすりおろせます」

・OXOのサラダスピナー
「サラダの水切りが楽ちん。洗うときに分解できて便利です」

・ガラス蓋付き深型フライパン
「チタンコーティングで焦げにくく、使いやすいです」

・食品保存用ポリ袋
「揉みこむ、漬け込む、ちょっと残ったものの保存に。コンパクトな箱入りで一枚ずつ取り出しやすく、冷凍、湯煎などにも使えて便利です」

・iwaki 耐熱ガラスボウル
「大きいですが、ハンバーグのひき肉をこねたり、小麦調理などにもストレスなく使えます。丈夫な作りなのでレンジ調理でヘビロテしても安心です」




「料理がつらくなる日がある」という人たちへ

「料理が大好きでこの仕事をしている私でも、『あぁ~今日は無理だ!!美味しいものが作れる気がしない!』とネガティブになる日があります。そんなときは無理してがんばらなくてOK。お惣菜を買ったり出前を取ってもいいんです。
お金をあまり使いたくないな…なんて時には『よし!今日は包丁とまな板を使わないで作ってみるぞ!』などと視点を変えてみてはいかがでしょうか?その日楽をすると、翌日切り替えてがんばることができます。
それからやっぱり大事なことは『家族のために!』と気負わないこと。料理もその他の家事も、人のためにしていると考えるからついイライラしてしまう。私自身がそうだったように、『自分が美味しものを食べたいから』『自分が快適に過ごしたいから』という気持ちに切り替えると、ラクになるかもしれませんね」

文=宇都宮薫

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