日本語の漢字表記には、どうしてコレにこの漢字?と疑問に思うことがよくあります。それでも由来を知れば納得することも。今回の読めそうで読めない漢字クイズのお題は「御欠」。意外なアレの漢字表記なんです。
尊敬や丁寧な表現に用いる「御」を「欠く」…?
目上の人物に失礼でも働いたのでしょうか。一体どんな場面で使われる言葉なのかを想像してしまいますが、意外にも「御欠」とはある食べ物のことなのです。
この「御欠」を辞書で調べると、『欠き餅のこと。もと女性語』とあります。
「欠き餅」とは、薄く切った餅を干したものや正月の鏡餅を槌などで欠いて割ったもののこと。この割った餅を焼いた欠き餅に、昔の女性が「お」を付けて呼んだのが「御欠」というわけです。
もう、わかりましたね?
「御欠」に似ているお菓子と言えば、煎餅と霰(あられ)ですね。この3つの違いは、原材料と大きさです。煎餅はうるち米、御欠と霰はもち米が主に使われています。さらに、大体5㎝以上のものを御欠、それより小さいものを霰と呼ぶことが多いそうですよ。
まとめ/meiko 参考/デジタル大辞泉(小学館)