日本の四季を彩る旧暦と二十四節気ゆかりの行事には、開運・良縁などを呼び、邪気や病を祓うヒントがいっぱい。今日は、健康や豊作を願う小さなお正月「小正月」の日です。新年最初の満月をお祝いしていた名残の行事ですが、朝にやるといいことが。
小正月の朝は、小豆を入れたお粥を食べて1年の健康を願います。
赤い色には悪霊や災厄を祓う力があると信じられていた、古代中国から伝わった風習です。1月15日の朝に食べるため「十五日粥」という別名もあります。
小豆を入れて炊いたお粥は、ほのかに赤く色づきます。この色が、邪気を祓うよすがとなりました。
小豆の赤色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンの色。ポリフェノールには抗酸化作用があり、若々しさを保つのに役立ちます。
小正月の小豆粥は、占いの道具としても日本人の暮らしに根づいていました。調理用具についた小豆の数や、一緒に炊いた竹筒の中に入っているお粥の量で豊凶と天候を占う「粥占」も、小正月の伝統的な行事です。
かつては家ごと、村ごとに行われていましたが、現在では神社の神事として受け継がれています。
「小正月」という字に改めて向き合うと、はて「大正月」はいつ?と思います。正解は、元日から7日の松の内までが「大正月」です。
また、年末から家族のために忙しく働きつづけた女性たちをねぎらう「女正月」とする地域も。女正月の間は家事や仕事を休み、好きなことをして過ごします。
福を呼ぶ、日本の小さな行事を1年分たっぷり紹介。日本古来の二十四節気に寄り添って、縁起よく暮らすためのヒントが満載です。
『福を呼ぶ四季の習慣 小さな日本の行事』本間美加子著 1,650円/主婦の友社
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