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Vol.92 今回は僕のソロ・ツアーの話です。

  • 2012年3月1日

 みなさん、こんにちは。ゴスペラーズの北山陽一です。

 いよいよ、僕にとって初めてのソロ・ツアーが近づいてきました。僕のソロ・ライブのタイトルはずっと“学校シリーズ”で通しているものですから、今回も“春休み”という、まあ、暢気そうなタイトルになっていますが、実際のところは、音楽家としての北山陽一にとって大いなる試練の旅になるであろうと覚悟しています。“春休み”と書いて「しゅぎょう」と読むって感じでしょうか。

 ステージ上の編成は、ドラム、ベース、キーボードに僕というシンプルな編成で、しかも“北山&3人”ということではなく、4人編成のバンドとしてのかっこよさをどれだけアピールできるか!?というのが僕のなかでのテーマになってるんですが、そのためには僕がメンバー3人と音楽的にしっかり拮抗していかないといけないんですよね。というのは、かっこいいバンドって、演奏しているときには、まさに“闘い”と言っていいような高い緊張関係のなかで濃密なコミュニケーションを取り交わしているものなんです。だから、今回のツアーで僕らのバンドがかっこよくあれるかどうかは、僕が3人のメンバーから投げつけられる音楽的な“ボール”をしっかり受け取って、しかも鮮やかに投げ返していくようなライブ・パフォーマンスを続けなければいけないわけです。と書いているだけで、また緊張感が高まってきました。ウ〜ム。

 正直に言って、メンバー3人とのそうした“闘い”については、11公演中はたして何勝できるのか?全敗もあり得るのではないか?なんてことも考えています。しかし、会場に来てくれたお客さんに対しては、そういう状況のなかで必死にモガくことまで含め、とにかくすべて出し切って、絶対に満足してもらえるようにがんばりますので、ぜひ楽しみにしていてください。

クルマ移動  ところで、今回のツアーは東京から始めて東北をまわり横浜に戻ってきて終わる、という行程になっていますが、これは僕の希望でこういう形にしてもらいました。まず、全国をまわるほどの期間はないという状況があって、そのなかでツアー・スケジュールを考えたときに、元々は「奥の細道」のように自分の家のほうに向かってツアーしていく、というイメージがあったんです。鮭の遡上じゃないですけど。そして、クルマ移動を前提に考えて、バンド編成もシンプルにしました。こういう形のツアーはまったく初めての体験です。道中は、きっと山あり谷ありということになるでしょう。それが本当に楽しみなんです。不安ももちろんありますけど。それから、ゴスペラーズのツアーでは訪れた町のようすを見てまわるというようなことはとんどできないんですけど、今回はクルマ移動もあるだろうし、何か目を引くものがあれば、ちょっと止まって見てみる、みたいなこともやりたいなと思ってます。でも、先に書いたようなシビアな側面もあるツアーですから、僕にどれだけ余裕があるのか、という問題はあるわけですが。

 ちなみに、北山個人のロゴも決まったので、早速グッズを作りました。これについては、その売上金が善意を善意として伝えるための取り組みや仕組みの構築のために使われる形ができていけばいいのかなと思っていて、今回のツアーをスタートにしてうまくAWSの事業にうまく引き継げるといいな、なんてことも考えています。

 なにせ、今回は何からいろんなことが初めてなので、そのいろんなことがちゃんと新しい始まりとして次につながっていくようなツアーにしたいと思っています。ぜひ、会場でお会いしましょう。


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