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Vol.10 まぁるくまるく上向きに〜出世の石段@愛宕

  • 2015年10月13日

 コンサートツアーが無事に終わり、心身共にホッとして、休めばいいのにその休みを何かに使ってしまう私です。

 この日はオーストラリアに行く友人の送別会で仲間と神谷町のレストランで待ち合わせでした。

 神谷町にプライベートで行くのは初めて。せっかく歩くのなら食事以外に何かないかなと、当日の朝、パソコンで調べるとおっと出ました『出世の石段』。なんだろう?(笑)

 地図を確認すると駅からそう遠くないので待ち合わせより1時間早く家を出て、寄り道観光することにしました。

 観光するなら誰かと一緒、も楽しいのですが、相手の都合を聞いてるうちに今日が終わってしまうことも。

 時間は生ものヒカリモノ。さ、一人で出かけましょう!

 神谷町は近くに虎ノ門ヒルズや麻布・六本木・東京タワーも近い、ビジネス街です。

駅から愛宕神社目指して5分ほど歩くとトンネルが。
駅から愛宕神社目指して5分ほど歩くと
トンネルが。

手前に神社参道の看板を見つけ、左奥へと階段を登ります。
手前に神社参道の看板を見つけ、
左奥へと階段を登ります。

 愛宕神社は、標高26メートルの愛宕山の山頂にあり、これは23区内で自然の地形としては一番高い山。そこに上がるための階段が『出世の石段』なのですが、参道の裏階段を長いこと登っていたら…

なんと裏道からもう階段上にたどり着いてしまいました(涙)
なんと裏道からもう階段上にたどり着いてしまいました(涙)

 これでは意味がないので、慌てて階段を降りて、仕切り直しです。

ここからの景色が正しい階段の図。
ここからの景色が正しい階段の図。

 江戸将軍家光公の命に応じ、怖じ気づく家来の中から、四国丸亀藩の家臣、曲垣平九郎(まがき・へいくろう)が手を挙げ、急勾配の石段を馬で駆け上がって山上の梅を手折り、そのまま石段を馬で駆け降りて、家光公に梅を献上したことから、一挙に家光公の感心を得、「日本一の馬術の名人」として讃えられ、以後『出世の石段』と呼ばれるようになったそうです。

 ご利益を得るコツはひとつ。一気に石段を登る。途中で休まないこと。

さぁ、心を集中して登りましょう!
さぁ、心を集中して登りましょう!

 86段の急な石段はそう辛くはないですが、山登りと同じく、下る時の方が怖いです。

確かにこの傾斜を馬で駆け下りる勇気があれば、出世するでしょ!?
確かにこの傾斜を馬で駆け下りる勇気があれば、出世するでしょ!?

 一気に上がった愛宕神社の境内が東京23区で一番高い場所だなんて、高層ビルに囲まれて暮らしている自分には不思議な感覚です。

25.7mの標高を示す、三等三角点
25.7mの標高を示す、三等三角点
無機質な街の一角で、季節の彩りを映す美しい手水舎
無機質な街の一角で、季節の彩りを映す美しい手水舎

 友人達と合流し、食後、間近に東京タワーを臨むビルの屋上で中秋の満月を仰ぎました。

向かいのビルが壊された直後で、足元から東京タワーを眺められる数ヶ月の眺望
向かいのビルが壊された直後で、足元から
東京タワーを眺められる数ヶ月の眺望

時間ごとにイルミネーションの変わるタワー
時間ごとにイルミネーションの変わるタワー

 スーパームーンの明るさで空も雲も照らされてカラーの影絵のような東京でのお月見は、ちょっとデジタルな、LEDぽい光量に感じました。

 空を仰ぎながら過ごす事の多かった一日。出世しなくても、まぁるいものをいっぱい見上げるだけで、上向きに生きて行けそう(笑)。

 同じ月に乾杯した一週間後、赤道を越え反対の季節側から同じ月を見上げているかもしれないオーストラリアの友人へ、エールを贈ります。

だいじょうぶ、なんとかなるよ。
だいじょうぶ、なんとかなるよ。

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