さすらいのボタニスト、ヤガメです。こんにちは。
見た目が大事だな、などとこの年になって改めて思います。
逆に第一印象で「これは、なんだがすごい」と思って試してみると、
結構その後も……うまく…いったり…する?
……まぁ、ケースバイケースですけどねぇ。
オニノヤガラという植物は、初夏の頃雑木林でみられる、ランの仲間です。
赤茶色や透き通るような青緑色をしていて、なんだか不思議な感じ。
葉もなくて、ニョキッと地面から生えている珍妙な姿。
実はこの草、万葉の時代から……。
●ランといっても……
今回紹介する、身近な自然で見つけられる珍しい植物は、
オニノヤガラという植物。
花をアップで見ると、こんな形。
ランの仲間です。
初夏の頃、雑木林で見つけることができます。
ランというと、花屋の店先に並ぶカトレヤやコチョウランなどの華麗な花を
イメージする方も多いと思いますが、そうした花ばかりではありません。
花がどこに咲いているのか、知らない方が見たら
花を見つけるのに苦労するような、そんなランもたくさんあるのです。
この、オニノヤガラというランも、そうしたランのひとつです。
●実に、効きそう?
つぼみの頃は、こんな姿です。
植物体は、赤茶色や透き通るような青緑色をしていて、なんだか不思議な感じ。
しかし、ニョキッと地面からそそり立つさまは、
「何かこう……食べたら元気になりそうだ」と、思える草ではあります。
実はこの草、万葉の時代から、薬として用いられていることが、
「出雲国風土記」に記されているそうです。
なんでも強壮・利尿剤として効くのだそうで、中国では漢方薬として栽培もされているのだとか。
この植物、実は植物のくせに、葉がありません。
キノコの仲間のナラタケから、養分を奪って生きているのです。
植物のくせに、キノコから養分を奪って生きている!?
……ますます、何か効きそうじゃないですか。
先日、私の友人が中国に行ったら、空港でオニノヤガラのイモの部分を干したものが、薬として売られていたそうです。
なんと、乾燥する前のナマモノも売っていたんだそうですよ。
とりあえず私も一度煎じてみて、体にどのような変化が現れるか体験したいものです。
……別に、元気がないわけじゃないですが。フフフ。