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Vol.2 きこえる・シンポジウム×チャリTV 2011 冬 in 仙台

  • 2012年1月26日

  昨年末に仙台と東京で、イベント「きこえる・シンポジウム×チャリTV」を行いました。「きこえる・シンポジウム」は4年ほど前から続けている音楽とエコのイベントということは前回お伝えしました。さて今回、初めてのコラボ開催となった「チャリTV」とは。

 それは普段CMや映画の監督をしている山田エイジさんという人が、東日本大震災をきっかけに立ち上げた動画チャンネルです。復興支援をしているNPO団体やチャリティ団体に対して、自主的にCMを作って、おもにYouTubeで配信しています。そうすることで支援の窓口を広めようというのが狙いで、実際にその輪はとても広がったとのこと。

  山田さんとは7年くらい前にSUZUKIアルトという軽自動車のCMで出会いました。そのCMソング「世界でいちばん頑張ってる君に」という曲は僕の代表曲になり、作詞は山田さんがしています。そんな縁で、僕も震災後はチャリTV動画の音楽制作やナレーションに携わったり、現地取材に同行したりするようになりました。

 12/23に仙台カフェモーツァルトアトリエで行われた「きこえる・シンポジウム」のトークゲストはおふたり。dogwoodの我妻さんとコラボ・スクールの敦賀さん。

写真右から山田さん、鶴賀さん、我妻さん、Quinka、HARCO
写真右から山田さん、鶴賀さん、我妻さん、Quinka、HARCO

 dogwoodは仙台市青葉区の自然豊かな環境のなか、ドッグランやドッグカフェ、グッズショップ、動物病院などが併設されたスペースです。震災後、家を失ってしまった被災者の方が、避難所や仮設住宅、借り上げ住宅ではペットを飼えないことも多いので、そのお宅から無料で犬や猫を預かるという活動をしています。また、飼い主とはぐれてしまった犬や猫たちも、たくさん保護してきました。

 僕と山田さんは昨年の5月に我妻さんの車を追っかけて飯館村に入りました。そこで原発事故により避難を余儀なくされた方々のペットたちを保護する活動の取材をするためです。飼い主さんとペットの最後の別れの瞬間は、どれもとても辛かったです。そのとき保護した「ぎん」という犬に、シンポジウムの前に立ち寄ったdogwoodで再会することが出来ました。当時保護したときはとても怯えていましたが、元気にしている姿を見てホッとしました。

 コラボ・スクールはNPOカタリバというところが母体となっていて、宮城県牡鹿半島の女川町に、子ども達の学びの場を作るために放課後学校「女川向学館」を作りました。小中学生を対象に現在は200名ほどが通っています。学校が終わった後も、受験を控えていて勉強したい子供たちは、家族が集まる仮設住宅のなかではなかなかゆっくり勉強できない状況が多かったっそうで、道ばたでドリルを解いている子もいたそうです。

 震災前は分かっていた問題が解けなくなったり、描いていた夢を見失ってしまったり。そんな子をひとりでも救うために始まりました。また、震災によって仕事場を失ってしまった先生たちに、教える場を作る目的もあります。もともとは別の塾で教えていた先生達、PTAの方や街のおじさんおばさんが今はひとつになって、皆で女川の子供達を育てようとしています。

bridge
 トークでは最後に、dogwoodのペットたちと女川の子供達が触れ合うイベントを一緒にやったら面白いんじゃないか、という話にもなりました。dogwood、コラボスクールはどちらもボランティアとして活動を行っており、支援を随時募集しています。気になった方は各々のリンクからホームページに飛んでみてください。この日のお客さんからもたくさん募金していただき、本当に嬉しかったです

 翌日は参加してくれたミュージシャン全員で女川に向い、女川向学館でのクリスマス会に参加して、子供達に逆にパワーとたくさんの思い出をもらってしまいました。次回は「きこえる・シンポジウム×チャリTV」東京編をお送りします。



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