そういえばソニー、強いモノ全部もってたわ。
毎年この季節のお楽しみといえば? そうですね。Xperia新モデル発表! 今年もやってきました。「Xperia 1 Ⅶ」発表でございます。
今回発表前のメディアブリーフィングで、実機に触れられる機会があったので、アップデートポイントとファーストインプレッションをまとめておきますね。
基本的な方向性は前作Xperia 1 Ⅵと変わりなく、スクエアタイプのボディにマットな仕上げ。ソニーロゴは本体カラーに沈み込みつつ、光の角度によってはキラッと輝くアクセントとなっています。
Photo: 小暮ひさのりレンズ構成も縦の3連。カールツァイスのZEISS「T*(ティースター)コーティングが施されていて、「これはカメラである」を主張していますね。
こちら専用ケースですが、装着するとカメラ部との段差がほぼなくなります。それでいてケースの方がほんの少しだけカメラホールの周囲が盛り上がっているので、置いたときにレンズが直接デスクに触れることがありません。良き。
Photo: 小暮ひさのり側面は滑り止めのヘアライン加工。
グリップ感よく、シャッターボタンにもギザギザのパターンが刻まれているので、ポケットから取り出すときからすでに手探りでシャッターへと指を添えられます。
この辺のデザインと「ユーザーの動作」まで考えられているのはさすがですねー。
Xperiaが欲しい理由はいくつかあると思いますが、「ハイエンドな撮影体験」を求めて手にする人も多いはず。当然、今回もさらにブラッシュアップされています。
カメラ構成は16mm 超広角(今回進化しました)、24mm 広角/48mm 標準、85-170mm 望遠で、センサーサイズは2.1倍の1/1.56インチ48MPに進化しています。
中でも進化の幅が大きいのが超広角カメラですね。前作Xperia 1Ⅵでは12MPだったのが今回48MPになって、そこに新たにAIによるユニークな機能が加わっていました。
Gif: 小暮ひさのりそのひとつが「AIカメラワーク」。すごいでしょ、これ手動かしてないんすよ。
被写体を選ぶと、Xperia側が勝手に被写体を追い続けて画面中央に捉えてくれるんです。しかも強力な手ぶれ補正付きで。
たとえばちょこちょこ動き回る子どもを撮影したい場合など、子どもをロックしておけば、追い回さなくてもある程度カメラ側が中央キープ。ガッチリ構えずとも、「ながら」でちゃんと見栄えの良い動画を残せるというわけですね。
なお、フレームの外まで出ちゃいそうなときは、スマホをこっちに動かしてマークが出るので、そのタイミングでちょっと動かしてあげればOKという親切設計。
Photo: 小暮ひさのりもうひとつが「オートフレーミング」撮影。
広く超広角で4K撮影しつつ、なおかつクロップエリアを設定してその範囲も別動画(最大FHD)として撮影しておくというデュアル撮影モード。
AIカメラワークと同じく、被写体を認識してフレームは追従してくれるので、左右に動いてもしっかりフレーム内に収めてくれます。
これが何がいいかというと、風景を含めてその場所の空気感を残しておきたいし、被写体の動きや動作も押さえたい! という子どもやペット撮影あるあるに完全に応えられます。
僕、もとから広く撮っておいてあとで必要な画角をクロップする。といった撮り方をしているんですけど(その方が失敗がなさそうで)、それだと後でクロップ編集するのが結構手間なんですよね。でも、これなら仕上がりを考えながら撮影できるので、その後の編集作業が必要なくなります。これ、僕のためのカメラだなぁ。
Photo: 小暮ひさのりあと、個人的に感動したのが、「ぼけ動画」モード。
室内で明るさの低い環境でしたがしっかり背景ぼけを活かしてシネマっぽい動画が撮影できますし、フォーカス移動もクイックで自然。これ、外で撮ったらどうなっちゃうんだろう? くらい手応えを感じました。
この他にも、120fpsのぬるぬる高フレームでパキッとした4K動画を、同じくぬるぬるなXperia 1 Ⅶの画面で見たときの臨場感は格別ですし(肉眼での感動を映像でお伝えできないのが残念です)、5cmまで寄れるテレマクロも優秀。
ソニーのデジカメαシリーズの技術を使ったAF性能の食いつきも粘りもお見事で、遠くから近くまで。人物から風景まで。さまざまなシーンをオールレンジでカバーして、Xperiaシリーズカメラのハイエンドな体験がさらにブラッシュアップされていました。これは外出かけたら楽しくなっちゃうんだろうなぁ〜を予感させます。
もちろんすごいのはカメラだけではありません。
画面は色鮮やかでソニーのテレビ「BRAVIA」譲り鮮やかな表現力。ピーク輝度が20%アップしつつ、これまで背面にあった照度センサーをフロントへも両面配置することで、正確な環境照度を認識。環境に合わせてさらに自然で正確な見え方に調整してくれるそうな。
Photo: 小暮ひさのりオーディオへのこだわりもすごいですよ。
オーディオ周りの内部パーツには高品質なはんだを使うなど、マテリアルから音へとこだわる求道者っぷり。スピーカーは高音域が拡張され、低〜中音域を最大10%向上。Xperia最高のスピーカーになっているとのこと。ざわつく会場ではその真価は試せなかったので、リスニング環境整えて対戦してみたいですね。
ちなみに、AIによるアップスケーリングに対応したり、Bluetoothの送信パワーを2倍にすることで、人混みでも途切れにくくなっているそうですよ。Bluetooth途切れる問題に、そんな攻略方法があったんだなぁ。
この他にも、SoCにはSnapdragon 8 Eliteを搭載し、ベイパーチャンバーも引き続き搭載するなど処理と放熱面もぬかりありません。そして、バッテリーは5000mAhで2日は持つスタミナ性。
AI機能もGoogle Geminiをサポートして、囲って検索や編集マジックなどの機能も利用できます。この既存のAIと仲良くしつつ、独自のAI機能を撮影や視聴、リスニングの「体験」のゲインへとチューニングしてくるあたりが、技術のソニーっぽくって好きだなぁ。
そして言わずもがなですが、ソニーはカメラも、画面も、オーディオも。それぞれのスペシャリストですからね。それら技術をスマホに注ぎ込んだら、強くならないわけがない。
そんなこだわりが全部入っている「Xperia 1 Ⅶ」の販売は6月上旬以降。今回はキャリアもSIMフリーも同じタイミングとなります。ラインナップと価格は…
■キャリアモデル (価格はキャリアごとに変動)
RAM 12GB/ストレージ256GB
■SIMフリーモデル(市場推定価格)
・RAM 16GB/ストレージ512GB(23万5000円前後)
・RAM 12GB/ストレージ512GB(21万9000円前後)
・RAM 12GB/ストレージ256GB(20万5000円前後)
■専用ケース(5000円前後)
写真、映像、サウンドそれぞれで一歩進んだ体験を詰め込んだスペシャリティな1台なので、お値段もハイエンド。でも、その分の働きはしてくれそうな期待感がありますね。
僕が選ぶとしたら…ストレージ256GBモデルでもいいかなぁ。microSDカード対応なのでストレージはそっちで拡張できるしね。
Source: ソニー