Roborock Saros 10正直レビュー。モップ機能が期待外れだったよ…

  • 2025年4月11日
  • Gizmodo Japan

Roborock Saros 10正直レビュー。モップ機能が期待外れだったよ…
Image: Brent Rose / Gizmodo US

今年のCESで発表されたRoborockの最新お掃除ロボ「Saros 10」。なんか聞いたことあるなという人は、たぶんAI強化型の「Saros 10R」の話かも。Saros 10とSaros 10Rは、吸引力を重視するか、AI力を重視するかが違いです。

前回、米GizmodoがSaros 10Rをレビューしましたが、今度はSaros 10。同時リリースの2モデルですが、おすすめするなら「Saros 10R」だそうです。

今年の頭、Roborockはなかなかおもしろい発表をしました。フラッグシップのお掃除ロボを2モデル出してきたんです。Saros 10とSaros 10Rは、S8 MaxV Ultraの後継機、パワフルな吸引力がウリです。10Rの方はAIを乗せて、より複雑な環境で障害物検知・回避に力を入れたモデルです。今回、Saros 10を数週間使ってみて思ったことは、買うならSaros 10Rってことかな。

デザイン:ドックは大きめ

Saros 10は、THEお掃除ロボな見た目で、LIDARの出っ張りも端末上部についています。が、ユニークなのは、ソファやローテーブルの下など狭いところを通るときは、このでっぱりがボディに格納されて引っ込むこと。ボディの裏には、ブラシや振動するモップのパッドあり。

今使っているRoborock Qrevo Curvの丸いベースステーションとは違って、Saros 10のお家は四角。未来的デザインととるか、角が邪魔だなととるかは人それぞれ。邪魔なのは、そもそもデカイからというのもあります。ベースステーションのサイズは、高さ18.5×幅16.1×奥行き17.3インチ(約47 ×41×44cm)です。

Image: Brent Rose/Gizmodo

ステーションには、お水のタンクが2つ(クリーニング用と使用済み用)、使い捨てのゴミパック、掃除洗剤タンク(Qrevo Curvでは毎回水に洗剤を混ぜる作業が発生していたので、これはいいアプデ)。ボディとステーションは、カラバリ2色で白と黒があります。

Image: Brent Rose / Gizmodo US Image: Brent Rose / Gizmodo US

性能:吸引力は2万2000パスカル

Saros 10最大の魅力は、2万2000パスカルの吸引力! これほどのパワーは他では見たことがありません(Saros 10Rは1万9000Pa、Qrevo Curvは1万8500Pa)。今までレビューした他のお掃除ロボよりも、間違いなくゴミをしっかり吸い取ります。

床でもカーペットでも問題なし。細かい埃はもちろん、ピスタチオの殻やクラッカーの破片のような大きめのゴミもなんのその。吸引性能は明確にUPしましたが、端っこのゴミや椅子の脚付近での掃除は少々苦手みたい。

セットアップが簡単なところがいいですね。ロボットの底についているQRコードを、Roborockのアプリで読み取るだけ。これで、アプリとロボとの連携完了!

10分ほどでワンルームの私の家のマッピングも終わりました。完成した地図はちょっと編集しました。どうやら、クローゼットのドアを別の部屋へのドアだと勘違いした様子。ワンルームです。

ソファなど隙間が狭い家具の下も掃除してほしい場合は、LIDARの出っ張りを引っ込めるよう設定します。気になったのは、床とカーペットの違いを上手く判別できていなかったこと。簡単そうに感じますけどね、なんで苦手なんだろ。その他、手動で家具などにラベリングも可能。全体の設定は初めてから15分ほどで終わりました。

今使っているQrevo Curvよりも物体認識力はアップしていると感じました。脱ぎ捨てられた靴やスリッパを避けるなんて楽ちん。カーペットに脱ぎ捨てた靴下もクリア。しかし、これはQrevo Curvもできたこと。Saros 10はQrevo Curvが苦手だったケーブル周りをクリアしたのが大きい(ただし、床の上だと避けてましたが、カーペットの上だと見えづらかったのか引っかかってました)。Saros 10Rと横並びで試すことはできませんでしたが、レビューを見るとあっちもケーブルはちょっと苦手みたい。ちなみに、4cmまでは突破できるので、カーペット程度の段差はなんともありません。

がっかりしたモップ機能

ここまでだと、Saros 10とSaros 10Rに大きな差はあまり感じません。私がSaros 10Rの方がいいと思う理由は、モップ機能。Rivorockのモップ機能「VibraRise」が搭載された機種はこれで4世代目。振動しながらモップをかける定番タイプ。掃除機かけてからモップするというしっかりお掃除モードもあり。モップをかけたところはちゃんとキレイになります。…かけたところは、ね。

そう、モップが届かないところがあるんです。モップはボディ下に設置されているので、ボディの下しか掃除されない。通ったところしか掃除できない。ボディ外に伸びはしないのです。掃除機だけだとしっかりキレイなのですが、モップになるとどうしても部屋の隅が残ってしまう。壁から10cmほど未モップエリアが発生してしまうのです。角だと吹き残しは20cmにもなります。うるさく言いたくないけどさ、それはさすがにダメよ。Qrevo Curvの角吹き残しが4cm程度なことを思えば、やっぱりダメよ。

他に気になったのは音。Qrevo Curvよりもうるさい。お掃除中もステーションに戻ってからのセルフクリーン中もうるさい。お掃除ロボはある程度うるさいですが、思ってるよりうるさいかもしれません。

Image: Brent Rose / Gizmodo US Image: Brent Rose / Gizmodo US

総評:買うなら10R

Image: Brent Rose / Gizmodo US

四角い部屋を丸く掃除するモップ機能には、正直とってもがっかりしました。個人的にこれが譲れないポイントでもあったので。モップ機能使用後に、部屋の隅だけ自分で拭き掃除しているとむなしくなるんですよ…。

吸引力は確かに高いものの、Saros 10Rの吸引力が弱いわけではないので、やっぱり買うならSaros 10Rの方をおすすめしたくなります。だって、価格も同じなんだもん。機能的には、両者ほぼ同じならAI強化された方が得な気がします。

いいところ:吸引力が2万2000Pa。4cm弱までなら乗り越えられる。セルフクリーニングのおかげでお手入れ数週間不要。前モデルよりも障害物回避が微UP。

残念なところ:モップ掃除は部屋の隅までいき届かず。高い。障害物回避は改善の余地あり。うるさい…!

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