アルゴリズムから解放されるには。実践したい4つのススメ

  • 2025年4月11日
  • Gizmodo Japan

アルゴリズムから解放されるには。実践したい4つのススメ
Photo: Shutterstock.com

アルゴリズムから解放された生活を送りたい。そう思うこと、ありません?

ぼーっとSNSを眺めながら、「ドゥームスクローリング(インターネット上の悲観的なニュースを読み続ける行為)」してしまい、気づけば何時間も経っていることも。

しかも振り返ってみると、自ら望んだ投稿を見ている時間は少なく、アルゴリズムによって最適化(?)され、表示された投稿を眺めている時間がほとんど。そんな日々が続くと、気が滅入っちゃいますよね。

そんな生活からおさらばしたい! そう思う方は、今回紹介する「4つのススメ」を実践してみるのはどうでしょう?

アルゴリズムで得る納得感

今回紹介するのは、アルゴリズムから解放された生活を送るため、アメリカのテック系ライターMatthew Gault氏が実際に行なっている日々の実践の一部。

アメリカでは現在、家電などのメカニックの歴史を紹介する人気YouTuber「Technology Connections」がある動画を投稿し、話題に。

その動画内で「Technology Connections」は、アルゴリズムに影響を受けながら日々を過ごす状態を「algorithmic complacency(アルゴリズムで得る納得感)」だと命名。

「選択肢が与えられているにもかかわらず、コンピューターのプログラムに何を見るか決めさせている人たちがどんどん増えていると思う」と指摘しています。確かにその通りかも…。

このような状態に陥っている人はアメリカにもたくさんいる様子。では、いったい「4つのススメ」ではどのような実践を行なっているのでしょうか?

1. RSSリーダーを使う

2. 「ググる」のをやめる

3. SNSでフォロー欄以外を見ない

4. スマホを見る時間に、物理的な制限を設ける

1. RSSリーダーを使う

これは古くから使われているテクニックではありますが、まずは「RSSリーダーを使う」ことです。

RSSリーダーに馴染みがない方もいるかもしれませんが、登録した各ウェブサイトのRSS(各サイトの更新情報の日付やタイトル、サマリを表示する仕組み)を自動で集約し、フィードのような形式で提供してくれるサービスのこと。

FeedlyのようなRSSリーダーを利用すると、登録したすべてのウェブサイトのページタイトルやアドレス、見出しなどを時系列で表示してくれます。

こうすれば、簡単にではありますが更新情報の内容を知ることができますし、詳細を知りたければ、アドレスからそのウェブサイトに飛べば、直接リンク先に遷移するので、アルゴリズムが介入する余地もなく、その遷移先のコンテンツをチェックすることができます。

たとえば普段閲覧する複数のニュースサイトをRSSリーダーに入れておけば、わざわざそれぞれのホームページに飛ぶ必要もなく、自分が読みたいものだけを読むことができるんです。

ニュースサイトだけでなく、ほとんどのウェブサイトがRSSのフィードを提供しているので、好きなウェブサイトや日常生活でよく利用するウェブサイトを登録しておくと、より便利に日常を過ごすこともできちゃいます。

これは一例ですが、YouTubeで登録しているチャンネルをRSSフィードに変換し、RSSリーダーに登録すれば、他の登録ウェブサイトと同様に時系列で概要をチェックできるようになります。

RSSリーダーは豊富に種類があるため、どのRSSリーダーを利用するかがカギになりそう。

なかには有料でオプションをカスタムできるRSSリーダーもあるので、自分に合うものを探すとより使いやすいかもしれません。

2. 「ググる」のをやめる

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次に紹介するのは、「ググるのをやめて、他の検索サービスを使ってみる」ことです。これがいちばん難しいのでは…。

今や世界約8割のシェアを誇るGoogle検索。最近では望んだような検索結果が全く表示されず、信用度も下がっていることが指摘されています。

実際使っていても、ほしい情報やウェブサイトがなかなか検索上位に上がってこないときも多くあります。

Gault氏も同様のフラストレーションを抱えていたようです。以前自身が書いたという記事を探さなければならなかった際、Google検索でキーワードを入れて検索してみても、全く表示されなかったのだとか。

そこで、「Kagi.com」という有料の検索サービスを利用してみたところ、1ページ目の1件目に探していた記事が表示されたそう。

やはりGoogle検索で表示される検索結果は、独自の検索アルゴリズムに大きく影響され、ユーザーが望む通りの結果にならないケースが多い様子。

試しにいろんな検索サービスを利用してみるのも良いかもしれません。

3. SNSでフォロー欄以外を見ない

これまた難しい挑戦ですが、お次は「SNSでフォロー欄以外を見ない」ようにすること。

最近、自身がフォローやチャンネル登録をしたアカウントの投稿だけでなく、各SNSのアルゴリズムに基づいたおすすめの投稿を表示するSNSが多くなっています。

特にYouTubeでは、油断するとホーム画面が登録していないチャンネルの投稿動画であふれかえってしまう、なんてことも。1つ見始めると、そのままずるずると「ドゥームスクローリング」する羽目に。

こうした事態を避けるためには、各SNSでフォロー欄やチャンネル登録しているページのみを閲覧するよう、習慣づける必要がありそうです。

YouTubeには登録しているチャンネルの投稿動画のみが表示されるページがありますし、iOS版もしくはAndroid版のInstagramであれば、フィードにフォロー中の投稿のみを表示するよう、機能設定することもできます。

また「ドゥームスクローリング」で気分が落ち込んでしまうSNSの最たる例と言えるXには、ユーザーの興味にもとづいたポストが表示される「おすすめ」欄があります。

この欄を見るのはやめて、「フォロー」欄だけを見るように心がければ、きっと少しは心も癒されるはずです。

もっとアグレッシブに挑戦したい人向けですが、SNSのフィードをRSSリーダーで管理するという手もあります。SNSを見る時間自体、大幅に減るかも?

4. スマホを見る時間に、物理的な制限を設ける

最後に紹介するのは、「スマホを見る時間に物理的な制限を設けること」です。

いくらスマホを見る時間を減らす、といっても、そもそも仕事に使っていたりしますし、プライベートな時間にスマホを眺めたりする時間もほしいですよね。

「ドゥームスクローリング」していると、思いもよらないタイミングでお気に入りのSNSアカウントやチャンネルが見つかることもありますし、何も悪いことばかりではないんです。

ただ見過ぎるのがよくないという話ですから。

時間制限を設けるのに、たとえばスマホのタイマーで管理するだけでは、きっちり制限時間を守ることができないかもしれません。

Gault氏によると、音が鳴る物理的なタイマーを用いるのが良いそう。

電子レンジやオーブンなどに付属するタイマーでも、料理をするときに使うエッグタイマーでも、なんでも良いけど、とにかく自分がいる部屋から離れた場所にあるものを使うと、より効果的なんだとか。また制限時間は15分がおすすめとのこと。

ここまで徹底できれば、もう「ドゥームスクローリング」することもなくなるかも。

ただいきなり全てを実践するのは難しそう。まずは一歩を踏み出すことが大事ですから。

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