妄想しがちな人、「昨日見た夢」を覚えていることが多いらしい

  • 2025年2月25日
  • Gizmodo Japan

妄想しがちな人、「昨日見た夢」を覚えていることが多いらしい
Image: Shutterstock

昨日見た夢を覚えていますか?

夢って起きたから一瞬でも他のことを考えると、ブールドネージュのようにホロホロと崩れて、もう思い出せなくなってしまいます。枕元にノートとペンを準備しておいて、朝目が覚めた瞬間にメモをとって夢を記録するなんて聞いたことがあります。

が、夢を覚えている人、シチュエーションにはいくつかの共通点があるようです。

夢を覚えている人の特徴

研究を率いたのは、IMT スクール出身の心理学者Giulio Bernardi氏。Bernardi氏のチームは、18歳から70歳の被験者約200人を調査。15日間、睡眠をモニタリングするウェアラブルを装着して寝るとともに、日々、見た夢を記録してもらいました。

また、このモニタリング期間の前後には、個人の考え方(夢への興味、気持ちの散漫さ、不安レベルなど)に関するアンケートも実施。多方面から夢を覚えている能力について研究しました。

結果、夢にたいして肯定的・ポジティブな考えをもち、白昼夢や空想をよくする人は、夢を覚えている頻度が多いことがわかりました。ほかにも、睡眠が浅い状態が長い人(主に若い人が多い)もよく覚えていること、冬よりも春の方が夢を覚えている確率が高いことも明らかになりました。

脳の未解明な部分への理解を深める

Bernardi氏は以下のようにコメントしています。

起きた時に夢を覚えていられるかどうかは、偶然ではなく、個人の態度や認知能力、睡眠活動が反映されている可能性を、今回の研究は示唆しています。このインサイトで夢のメカニズムへの理解を深めるだけでなく、人の意識を研究する上でメンタルヘルスにおいて夢のもつ役割を調べていく意味もあります。

同じく研究に参加し、論文の執筆したValentina Elce氏は「夢の病理学的捉え方、病気の診断や予知が可能かの研究へとつながっていきます」と語っており、夢を覚えているかという調査が、夢という現代の科学ではよくわかっていないもの、脳の未解明な部分への理解を深める要素となるといいます。

論文はCommunications Psychologyに公開されています。

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