2024年2月27日の記事を編集して再掲載しています。
宇宙一の明るさです。
オーストラリア国立大学(ANU)の研究チームは、チリにある欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTを用いて太陽の500兆倍明るい天体を発見しました。
見つかった天体(クエーサー)はJ0529-4351と呼ばれ、地球から120億光年以上先の宇宙で発見されました。
クエーサーは宇宙初期の天体で、超大質量ブラックホールをエネルギー源としているため宇宙のなかでも一際明るい光源であり、莫大なエネルギーも放出しています。
J0529-4351(発見された天体)の中心にあるブラックホールは、1日で太陽1個分の質量を飲み込んで成長していることがわかっています。
これはこれまで発見されたなかで、最も成長が早いブラックホールでした。
そしてその質量はなんと太陽の170億倍以上…。もはや桁違いすぎてイメージがつきません。
ブラックホールが質量を飲み込む(ガスやちりを吸い込む)時に、その周辺には降着円盤と呼ばれる円盤がうまれます。
その内部では物質同士の摩擦によって、温度が数十万度以上に上がります。
そのため物質はプラズマ化してしまい、X線や可視光線などの電磁波を放出するようになります。
それらが光り輝いてクエーサーの源となっているのです。J0529-4351は、直径7光年でそのサイズも宇宙最大規模でした。
J0529-4351は、1980年から実施されたシュミット望遠鏡による観測画像に写っていましたが、クエーサーとしては明るすぎるとして、40年以上銀河系内の恒星だと思われていました。
研究をまとめた論文の共同執筆者で、オーストラリア国立大学(ANU)の天文学者のクリストファー・オンケンは
それほど目立たないクエーサーがすでに約100万個も見つかっているのに、この天体が今日まで知られていないままだったのは驚きだ。文字どおり、これまで灯台下暗しだった。
と語っています。
やっぱり宇宙は桁違いのスケールでした。
Sorce: IT media, Forbes
地球約12個分。太陽フレアを起こした巨大黒点 2月上旬のこと、火星から見えるほど巨大な黒点群AR3576が地球に面し、天文学者や宇宙ファン、憂慮する宇宙天気予報士らの注目を集めていました。 https://www.gizmodo.jp/2024/02/a-mars-rover-saw-enormous-dark-patches-on-the-sun-and.html