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太陽を史上最高の近さで撮影。繊細な光りがうつくしい

  • 2024年5月14日
  • Gizmodo Japan

太陽を史上最高の近さで撮影。繊細な光りがうつくしい
Image: ESA & NASA/Solar Orbiter/EUI Team

見入ってしまう美しさ。

欧州宇宙機関の太陽探査機ソーラー・オービターが捉えた太陽の新しい映像が公開されました。

今回公開されたのは、太陽探査機に搭載されている極端紫外線イメージャー(Extreme Ultraviolet Imager:EUI)によって、2023年9月27日に撮影された動画。欧州宇宙機関がプレスリリースで説明しているように、これまで見た太陽の映像で、一番至近距離から撮影されたものとなります。

この先もっと近づく予定

撮影時、探査機は地球と太陽の距離の約3分の1、つまり0.33天文単位(AU)の位置にありました。ちなみに比較すると、水星は平均で太陽から0.39AUの距離を保っています。

太陽に非常に接近した軌道ですが、ソーラー・オービターはさらに近づいていく予定で、2024年10月7日には太陽から43百万km(0.287AU)の最近接点に到達する軌道を描いています。

繊細ながらも生き生きとした動き

映像では、非常に複雑で活動的な恒星環境を捉えており、太陽の下層大気からもっと高温の外側の光球への移り変わっていく様子を生き生きと映し出しています。プラズマまたは荷電ガスからできている髪の毛のように繊細な構造が、太陽内部から噴出する磁力線の存在を示しています。

欧州宇宙機関によると、映像で見られる最も明るい部分の温度は約100万度に達していて、逆に暗い部分は放射線が吸収されている領域なんだそうです。

欧州宇宙機関はまた、様々な特徴を説明するために説明注釈付きバージョンの映像も出していますが、簡単に説明しますね。

左下隅の模様は、「冠状苔」と呼ばれる明るいガスによってつくられたレース状の模様で、通常は現在の機器設定では見えない大規模なコロナループの基部の周囲に見られるものです。太陽の地平線に沿って、「スピキュール」と呼ばれるガスの高い塔が、高さ約1万kmにわたって太陽の彩層から伸びています。

映像の22秒の時点で、中央に小さな噴火が発生していますが、実際にはこれは地球よりも大きく、冷たい物質が上方に押し上げられる様子が見て取れますが、その後ほとんどが落ち着いています。噴出したプラズマの流れの中には、「コロナ・レイン」と呼ばれる現象も観察できます。

この映像が録画された同じ日、NASAのパーカー・ソーラー探査機も太陽表面から約726万kmまで接近しています。欧州宇宙機関によると、パーカー・ソーラー探査機は太陽のコロナと太陽風における粒子と磁場を計測したそうです。これにより、欧州宇宙機関主導のソーラー・オービターの遠隔観測器が、のちにパーカー探査機が遭遇する太陽風の源となる領域を観測できるというまたとない機会が生まれたというわけです。

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