東京都の北部に位置し、埼玉県の所沢市や新座市に隣接している清瀬。郊外エリアにありながら少し足を伸ばせばテーマパークや美術館があり、観光できる施設も充実しています。2023年1月にオープンした「CAFE calm（カフェ カーム）」は、グルテンフリーを中心とした食事と手作りケーキやプリン、函館の美鈴珈琲が楽しめるカフェ。1周年を迎えたばかりのカフェでゆっくりと過ごしてみませんか。
西武池袋線・清瀬駅から徒歩1分。北口の階段を降り、ロータリーを左に曲がった先にある「CAFE calm」は、母のクミコさんと娘のミユさん親子が営むカフェ。店名のcalmは歌の歌詞に登場する「凪」の言葉から名付けられており、お店を象徴するロゴにも風が止んで波がない｢凪｣を表現する絵が描かれています。
ミユさんはカフェを営むのが初めてでありながら、飲食店経営の経験のある父と母の夢を実現するために、親子で協力して立ち上げを決めたのだそう。
入口の扉から入った瞬間、美しい碧い壁が目に飛び込んできて、まるで海の中にいるような気分に。内装の雰囲気は、凪からイメージを繋げていった港町の雰囲気をイメージしているのだそう。シンプルな造りにこだわった自然素材のテーブルや椅子が、碧い壁に自然と寄り添うように並んでいます。
店内を奥に進むと一人でも過ごしやすいカウンター席、ゆったりとくつろげるソファ席も用意されています。テーブルやカウンター、レジ回りの棚などの素材は同じ木を使用しているのもこだわりのひとつ。段差がある階段には手すりを設けるなど、来店客に寄り添ったお店造りになっています。
食事やスイーツは店内で手作りされており、グルテンが苦手な方向けのメニューが豊富にそろいます。パスタは追加料金でグルテンフリー対応の米粉麺に変更することも可能です。
「ラタトゥイユ」は ズッキーニやなす、パプリカなど7種類の野菜と鶏肉をトマトでじっくりと煮込んであり彩り豊か。鶏肉はスプーンで食べられるくらいやわらかく、やさしいトマトの酸味と野菜の甘味が口の中で溢れます。ボリュームがありながら軽くてあっさいした味わい。コンソメスープと一緒にどうぞ。
食事は月～水、金～日の週の前半、後半で変わり「ラタトゥイユ」は金～日にいただけます。
スイーツはどれも完全グルテンフリー。ミユさんが数年前にグルテンが身体に合わないとわかった時からお店で提供するスイーツも、安心して食べられるグルテンフリーに対応したものを手作りしています。
見た目もキュートな「あまりんの米粉ショート」は、埼玉県オリジナルブランドのいちご「あまりん」を使用したグルテンフリーのショートケーキ。「あまりん」は埼玉県新座市の農家から仕入れています。
しっとりとやわらかい米粉スポンジの間にはスライスしたいちごをサンド。クリームやスポンジ、いちごの量など全体的なバランスを考えて、いちごをしっかりと味わえるように組み立てています。米粉スポンジの軽やかさと、甘くてジューシーな「あまりん」を味わってみて。
季節によって変わるケーキやスイーツの中で特に「チョコレートバスクチーズケーキ」はお店の自信作。ベイクドチーズケーキに大きめのミルクチョコレートを入れたオリジナルのバスクチーズケーキのチョコレートは、ケーキに入れた時の見た目や口どけなど幾度となく試作を重ね、食感が残るサイズ感でバランスがよくなるようにこだわっています。土台のココアスポンジもイチから焼いているのだそう。
濃厚なチーズのコクの後に、カリッとした食感のチョコレートの風味が口の中で一体に。チョコの甘みとチーズの酸味の組み合わせがたまりません。食べた後の甘さの余韻も楽しめますよ。
「calmプリン」は、200mlの型を使い長時間じっくりと蒸した昔ながらの固めのプリン。卵、砂糖、牛乳で作るシンプルなプリンにぽてっとのせた生クリームの見た目がキュートですね。ぷるんと弾力がある生地からはしっかりと卵の味を楽しめて口当たりが滑らか。カラメルのコクと苦味がプリンの味を引き立てます。
ドリンクメニューは、コーヒー、紅茶、ジュース、フロートなどバラエティ豊かなラインナップがそろいます。ケーキやプリンに合わせるのにおすすめの「ブレンドコーヒー」は、昭和7年北海道・函館市で創業した「美鈴珈琲」から豆を仕入れているドリップコーヒーです。
お店で提供するコーヒーを開業する前に探していたところ、ミユさんが大好きな函館の街で出会った「美鈴珈琲」に決めたという。ブラジル、コロンビア、ドミニカの豆を使用したコーヒーは、マイルドで飲みやすい口当たり。ほどよい苦みがスイーツとの相性もぴったりですよ。
食事やスイーツは曜日や季節で変わるので、訪れるたびに違う種類に出合えるのも楽しみのひとつ。ゆったりと時間が流れる雰囲気に身を任せながら、のんびりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
