部活必須の中学で“秒で退部プロジェクト”始動!「3カ月後には退部」のはずが予想外の結末に「才能しかない」「熱い展開すぎ」【作者に訊く】

  • 2024年3月26日
  • Walkerplus

学校の部活動は、学校によっては入部必須だったという人も多いだろう。とは言え、誰もが部活をやりたいというわけでないもの。X上で、3.3万件を超える「いいね」が寄せられたエッセイ漫画「無気力中学生の一大プロジェクト!!!」は、やめるつもりで陸上部に入部した中学生時代を描いた体験談だ。作者は自身の思い出をコミックエッセイとしてSNSやブログで描く漫画家のむめい(@mumei10101)さん。反響を受け、作者のむめいさんに本作で描かれたエピソードについて話を訊いた。

■フェードアウトするはずが陸上部のヒーローに…
部活動必須の中学校に入学したむめいさんは、できれば部活をやらずに過ごしたいと考えていた。すると友人から「部員が多いからサボれるんだって」「足が痛いって退部する人も多いみたいだよ」と、陸上部をすすめられ「3カ月後には退部してみせる」という決意のもと入部を決める。

入部して数週間が過ぎ、そろそろサボりはじめようかと画策していたむめいさんだが、顧問から「先輩と砲丸投げをやってもらう」とマンツーマン指導を言いつけられてしまう。威圧感たっぷりの先輩に「ムリ!!こんな怖い人と部活なんて」と震えあがるものの、実は先輩は心優しい人で、部活をやめようと思っているという相談にも「先生が見に来たときだけがんばって」と協力的。気付けば目標の3カ月を過ぎ、5カ月も陸上部で過ごしていた。

それだけに、最初で最後となるだろう大会では、お世話になった先輩のためにもまじめにやって終わろうと決めたむめいさん。「さようなら陸上部」と思いを込めた砲丸投げは、まさかの大会新記録。予想外の快挙に注目の的となったむめいさんは、さらに1年陸上部に留まることになってしまった……、という驚きの結末が描かれている。

サボってやめるつもりだった部活で1年生にして大会記録というまさに漫画のような展開に、読者から「才能しかない」「熱い展開すぎ」という声が多数寄せられた同エピソード。むめいさんは2022年に、同エピソードの直前にあたるバレー部の体験入部での失敗談も作品に描いており、その後日談としても爽快な内容だ。

今回、陸上部の話を題材に選んだきっかけを訊くと、「体験入部の思い出を描いたときに『結局何部に入ったの?』と読者の方からコメントなどがあったので、いつか陸上部に入ったことも描こうと思ってました」とその理由を話す。その間、書籍化やほかのエピソードの執筆もあり、「すぐに描かなかったのは、ほかに描きたいものがあったから後回しになった気がします」と、2年越しの後日談になった顛末を振り返る。

そんなむめいさんは、著書の題名が「へたくそなのに泣くほど笑える! カッラフルなエッッブリデイ」であるように、その独特過ぎる画風が魅力の一つ。だが今回の作品では、お世話になった先輩の顔が砲丸にオーバーラップするコマなど、その表現力がパワーアップしているのも印象的だ。

漫画制作を重ねる中で作画の変化について訊くと、「昔よりも漫画のコマを大きくするように変えました」と答えるむめいさん。「その分ページ数や作業量は増えた気がしますが、小さなコマでは描ききれないような絵や背景の色使いもいろいろと遊べるので楽しいです」と、積み重ねによって引き出しが多くなっていることを教えてくれた。

取材協力:むめい(@mumei10101)

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