
一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、専門学校のデザイン科に進学した頃の思い出。クラスメイトはオシャレな人しかいないが、えるぽぴさんに友達はできるのだろうか…!?
■ひと昔前まではなんとなく、オタクは一般人に隠さないといけない風潮があった
見渡す限りオシャレな人たちばかりの教室で最初、「ずっと緊張と気後れしてました(笑)!」と言うえるぽぴさん。しかし自己紹介で「同人活動もしてます!」と言っている人の姿も。この流れに乗って自らオタクだと言ってみると、一気に緊張が解けたそう。
「自己紹介をしてからは自分の一部をさらけ出せたような気がして、割といつも通りになれたような気がします!」
ちなみに専門学校では最初からオタクをカミングアウトし、オタク友達を作りたいと思っていたのだろうか。
「ずっとオタクだったので、やはり似た温度感が心地いいというのがあります……(笑)。今でもオタクじゃない人とは何を話していいかわからないです!」
オタクであることが受け入れられ、「いい時代になった」と感激するえるぽぴさん。それまではオタクをひた隠しにしていたのか聞いてみた。
「オープンな人はたくさんいましたが、世間からの風当たりは今よりも強かったですね…!もちろん恥ずかしさもあるのですが、オタク内でなんとなく『オタクであることは一般人には隠さなきゃいけない』風潮が強かったという背景もありました」
オタクといえば数年前までは日陰者のイメージも強かったが、専門学校では普通に受け入れられて安心するえるぽぴさん。今後もさまざまな黒歴史を解放していくので、楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京