【短編ホラー】「好きな女の子の部屋を覗き見…」罪悪感と興奮を覚えつつ見てしまったもの【作者インタビュー】

  • 2024年1月9日
  • Walkerplus

「黄昏ヘンテコ奇譚」「妖の運び屋」などの作品で知られる漫画家・兎屋まめ(@usayamame)さんのホラーシリーズ『黒い部屋で踊る夜は』が話題だ。今回はその中から、黒魔術サイトで購入した“覗き見シール”で好きな人の部屋を覗いてみた青年の恐怖を描いた作品「覗き見シール」を紹介する。併せて、作者の兎屋まめさんにもインタビューを敢行。制作の裏側について聞いてみた。


■本作のコンセプトは「優等生な女の子にも誰も知り得ない闇がある」

本作を描いたきっかけについて、兎屋さんは「自分を売り込むために商業とは別で時々X用に漫画を作ってポストしているのですが、その際に好きなブラックな世界観の内容にしようと思い作りました。元々、黒魔術サイトにまつわる連作にする予定で、『何でも紙幣』と『後押しチョーカー』の3作があります」と、今回のシリーズについて解説。

ホラー作品を手掛けることの多い兎屋さんだが、どんなホラー作品が好きなのか尋ねると、「映画はクリーチャーがストレートに出てくる洋のホラーより、じんわり恐怖が侵食してくるような怪談めいた和のホラーが好きです。『残穢』や『女優霊』あたりでしょうか。好きな漫画家さんは、伊藤潤二先生です」とのこと。そうしたエッセンスもしっかり作品に昇華されているようだ。

本作でこだわったところは、「この作品に限ったことではありませんが、短編ホラーを作るときは『怖いどんでん返し』を意識しています。あと、最後の宮下さんの表情はこだわりました。いろいろ描いてみましたが、最終的に普通に描いたものをデジタル漫画ソフトのクリップスタジオのゆがみツールを使って、不規則な感じに変形させて不安定感を出しました」とコメント。

主人公が好きな女の子・宮下さんとの関係性やキャラクターも気になるところだが、「優等生な女の子にも誰も知り得ない闇がある、というコンセプトで作りました。宮下さんは回を重ねるごとに闇が深くなっていく予定でした。2作目の『何でも紙幣』にその後の宮下さんが出てきます」と、キャラクターの裏側を明かしてくれた。

最後に、兎屋さんは「普段は仄暗い漫画をメインに作っていますが、『わたしのお母さん』というヒューマンドラマ系の商業連載も行っています。拙作に興味を持って頂いた方は、兎屋まめのXをフォローして頂けるとうれしいです」とメッセージを寄せた。




取材協力:兎屋まめ(@usayamame)

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