
洋裁でよく使う用語を五十音順にご紹介します。裁縫初心者さんも、ベテランの方も、製作中にふとわからない言葉が出てきたら参考にして下さい。
合印(あいじるし)
布地と布地を縫い合わせるときに、ずれないように要所要所つける印。紙チャコ、切りじつけ、へらなどでつける。
あき
洋服を着脱するためにあけた部分のこと。前後中心や脇、袖口にあけることが多い。
AH(アームホール)
袖ぐり線、または袖ぐり寸法のこと。略してAHと書く。
粗裁ち(あらだち)
縫い代を多めにつけて、おおまかに裁断する事。部分的にタックを入れる時や、接着芯を貼ってから裁断する場合などに用いられる。
いせる
ギャザーやタックを使わずに布地を立体的にする技法。主にいせる部分をぐしぬいし、アイロンで縮めて形を作る。「いせ込む」とも言う。
打ち合い(うちあい) 打ち合わせ(うちあわせ)
洋服のあきが左右で重なる部分の事。身頃のあきは女性用の場合、前あきと後ろあきは右側が上になるように重ねる。男性用はその逆。子ども服で共有の場合は男性用と同じように左側を上に重ねる。デザインによっては女性用でも左側が上の場合もある。
女性用

男性用
上前・下前(うわまえ・したまえ)
前の打ち合いを重ねて着る洋服の上になる方の身頃を上前と言う。下側になる身頃は下前と言う。
片返し(かたがえし)
縫い代を一方方向に倒す事。
からアイロン
アイロンをかける時、霧を吹いたり、水分を加えたりせずにドライの状態でかける事。ドライアイロンとも言う。
水は使用しない!
切り込み
はさみで布地に切れ目を入れること。布地を縫い合わせる際にカーブや角の縫い代に入れることで引きつりをふせぐ。
毛抜き合わせ(けぬきあわせ) 控える(ひかえる)
2枚の布を縫い合わせたときに縫い目が「毛抜き」のように突き合わせになった状態を毛抜き合わせと言う。縫い目をどちらか一方にずらすことを控えると言う。
差し込む
型紙を配置する際に、同じ方向ではなく片方を上下逆に配置すること。布地の節約になる。
差し込む場合

一方方向に裁つ場合
外表・中表(そとおもて・なかおもて)
2枚の布を重ねるときの合わせ方。裏同士を合わせることを外表、表同士を合わせることを中表と言う。
外表

中表
裁ち出し見返し(たちだしみかえし)
見返しなどを別裁ちにせず、身頃から続けて裁ち出す方法。端をやわらかく仕上げたい場合や、縫製を簡単にしたいときに用いる。
身頃から続ける場合

別裁ちの場合
裁ち切り(たちきり)
縫い代をつけずに布を切り、裁ち端をそのまま切った状態にしておく事。フェルトや合成皮革、チュールなどほつれにくい素材や、ラフなデザインに用いられる。
タック
縫いひだ、つまみなどの意味で立体的に装飾する技法の一つ。たたむ幅や倒す方向もデザインによって様々。
ピンタック

片側に倒すタック

左右対称のタック
ダーツ
身体の丸みに平面の布地を合わせるためにつまむ操作の事。つまむ形がゲームのダーツの投げ矢に似ていることからこの名がついた。
布目(ぬのめ)
布地の織り糸のたて糸とよこ糸の織り目のことで、地の目(じのめ)ともいう。「たてに布目を通す」とは、型紙の布目線(矢印)を織り目のたて糸の方向に合わせて裁断する事を指す。
はぐ・はぎ
布と布をつなぎ合わせる事を「はぐ」「はぎ」と言う。

6枚はぎのスカート
持ち出し(もちだし)
あきの下側につける重ね分の事。続けて裁ち出す場合とパンツのように別に裁つ場合がある。
後ろ中心あき

パンツの前あき
見返し(みかえし)
衿ぐり・前端・袖口など、端の始末に用いる裏側につけるパーツのこと。多くは表布と同じ布を用いられ、接着芯を貼ってしっかりさせて使用する。
わ
型紙・布地が続く状態の事。多くの型紙は半身になっているので、「わ」になっている部分は対称に裁つ必要がある。また裁ち方図では布地が二つ折りになっている事を示す。
割る
縫い代を左右に開く事で、縫い目を中心に左右に広げる仕立て方。
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