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宇都宮の写真家親子を原作とした短編映画「ありがとう、おやじ」が6月8日、宇都宮短期大学付属高校(宇都宮市睦町)の須賀栄子記念講堂で開催され、約700人が参加した。(宇都宮経済新聞)
一平役(右2番目から)幼少期の平山千隼さん、青年期の出居由翔さん、壮年期の福田直紀さん
同作は、栃木放送の番組「おばあちゃんにラジオ」に伊東写真館(下岡本町)店主の伊東一平さんがゲスト出演した際に話した思い出話がきっかけとなり、映画化されたという。
当日は、冒頭で音楽プロデュースを務めたフルーティスト栗田智水さんら音楽チームが挿入曲を披露し、その後、同校音楽科3年の秋葉鞠之助さんと山田来実さんが主題歌「Present」を歌った。
映画のあらすじは、学校写真に情熱を注ぎ込み活動していた伊東写真館の創業者で、父である伊東礼一さんに学校カメラマンとして生きていくための大切なことを、息子である一平さんにたくさん伝えようとしていたが一平さんは向き合おうとしなかった。経験を重ねるうちに、親心にようやく気付いた時、父はこの世にいなかったという作品。
原作のモデルとなった伊東さんは「父が他界してから父の小言が理解できた。もっと早く気付けば父の喜ぶ姿が見られたのに、一緒にお酒を飲みながら語り合えたのに」と後悔する。「子どもには分からない親の思いや愛情を、この作品を通じて少しでも親が元気なうちに理解してくれたら」と期待を込める。
同作製作では、「映画に出演してみたい」「撮影現場を見てみたい」「動画制作に興味がある」「スタッフとして貢献したい」などの子どもたちの夢を応援したいという同じ志のメンバーが集結。子どもたちを公募し、宇都宮市をはじめ、さくら市、大田原市、那須塩原市、那須町の4市1町の子どもたち158人が製作に関わった。
ラジオパーソナリティーで、同作の監督を務めた「DJ Kei」こと菊池元男さんは「映画の内容や映画制作のプロセスを含め、多くの子どもたちへのメッセージとなる企画。今後もこのような作品作りを通じて、地域の子どもたちの夢を応援していきたい」と話す。