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第5回 インタビュー アーティスト 大谷芳照( YOSHI )さん
ユニークな発想と豊かな表現力で、シュルツ氏の心をとらえたアーティスト。

  • 2006年7月1日
 

ユニークな発想と豊かな表現力で、シュルツ氏の心をとらえたアーティスト。
そして チャールズ M. シュルツ氏の遺したもの。

アーティスト 大谷芳照( YOSHI )さん

ミュージアムでは具体的にどんな展示をつくられたのですか?

 ミュージアムのグレートホールに、永久展示品扱いになっているシュルツさんとの巨大なコラボ作品が二つあります。これが館内における最大の代表作です。

 ひとつは「モーフィングスヌーピー」といって、43枚の木の板を重ねた重さ3tのレリーフです。シュルツ氏が50年間描き続けてどんどん進化していったスヌーピーの造型変化が一目で分かる作品です。

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木の板を重ねたレリーフ「モーフィングスヌーピー」

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4コマコミックによって構成されたタイル壁画

 

墨で書かれた「ピーナッツ」キャラクターの作品群
「PEANUTS FOUND IN TRANSLATION」のことを教えて下さい。

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アメリカでのシュルツミュージアムで開催された
PEANUTS FOUND IN TRANSLATION

 ファウンド・イン・トランスレーションはいわば翻訳アートとでもいいましょうか、漢字やひらがななどの文字あるいは記号と、ピーナッツキャラクターの絵をブレンドすることで、ピーナッツワールドに表現されているシュルツさんの愛、勇気、友情いっぱいのやさしい心を、私流の感性で伝えるものです。たまたま手法が墨を使ったものが多いですが、今後どのように進化してゆくのか。自分でも楽しみです。

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PEANUTS FOUND IN TRANSLATIONの作品

 第1回目の展覧会はシュルツミュージアムで開催させて頂きましたが、2005年には、東京丸の内の「相田みつを美術館」で相田氏の作品とのコラボにも挑戦しました。本年2006年12月6日から26日まで、名古屋の松坂屋美術館で「大谷芳照が訳した『スヌーピーの世界展』」という名で展覧会の開催が決定しており、新作を含め56作品の新しい「PEANUTS FOUND IN TRANSLATION」を期待して頂きたいと思います。

Photo:
© CHARLES M. SCHULZ MUSEUM
PEANUTS © United Feature Syndicate,Inc.

■ 作品展情報
2004年 アメリカ シュルツミュージアムにて自らの作品展「PEANUTS FOUND IN TRANSLATION」を11月から4月までの6ヵ月間開催。
2005年4月 東京「相田みつを美術館」にて、「PEANUTS FOUND IN TRANSLATION」と相田みつをのコラボレ-ション展を開催。
2005年12月末より三重県四日市市後援のもと「SNOOPYグランドアート・2006 in 四日市」を開催。
2006年6月には三重県四日市市立博物館にて「2006アートフォーラム四日市ーみんなで創る大きな大きなスヌーピー」を開催。
2006年12月6日〜26日 名古屋の松坂屋美術館にて「大谷芳照が訳した『スヌーピーの世界展』」開催予定。
2006年〜2008年 中日新聞社とシュルツミュージアムの共催にて「大谷芳照が訳した『スヌーピーの世界展』」ジャパンツアー開催予定。

■ 編集後記
今なお、みずみずしいさわやかなスヌーピーは多くの人に愛されている。
以前見たスヌーピーの環境シリーズ“SAVE THE EARTH” は地球環境について鮮烈なメッセージを表していたのを憶えている。作者のシュルツ氏の大量消費社会への警鐘だったのだろう。汚染された池で釣り糸をたれるスヌーピーの釣り針にかかったゴミ、私たちは次世代の子どもたちにこの美しい自然、かけがえのない地球を引き渡せるのだろうか。

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