下ろしたてのタオルって、気持ちいい! でも、あのふわふわ感、吸水力、何回か洗濯するうちにいつのまにかなくなってしまうんですよね...。下ろしたての状態を長持ちさせる方法を、洗濯のプロにお聞きしました。
今回は、洗濯編。清潔でふわふわのタオルをキープするには、やはり日々の正しい洗い方が大事。毎日できなくても、週に1回実践するだけで、タオルは劇的に長もちしますよ。
▶︎教えてくれたのは
洗濯ブラザーズ 茂木貴史さん
横浜と東京・世田谷でクリーニング店を営むかたわら、洗濯の楽しさを伝える活動をしている。国内外の有名アーティストの衣装クリーニングや、イベント、セミナー、講演も行ない、メディア出演も多数。著書に『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム) がある。
まずはタオルをきちんと洗うこと! 下ろしたてをキープする洗濯術
■1:洗濯槽に水をいっぱいため、表示どおりの量の洗剤を入れる
全自動洗濯機は、洗濯物を入れてから水をためる仕組みですが、プロは先に水をためるのが基本。「水と洗剤を先に混ぜ合わせることで、洗浄力を最大限に引き出せます」
■2:タオルを入れる。ただし、水の高さの半分くらいまで!
「縦型洗濯機の場合、水流を使って洗うため、詰め込み過ぎると互いに絡まってしっかり洗えません」。フェイスタオルなら10~12枚、バスタオルなら3~4枚程度の量が目安*。
*洗濯機の容量が8kgの場合。
■3:すすぎは注水で2回に設定
洗濯機の「すすぎ」は通常、水をためてすすぎますが、「注水」を設定すれば、キレイな水を注ぎながらすすげます。「タオルの嫌なニオイの発生を防ぎたいなら、『注水』で『すすぎ2回』を定期的に行ないましょう」
■4:5〜6分、脱水する
最後は脱水にかけて完了。「脱水は遠心力を使ってタオルを圧縮するので、長くかけ過ぎるとパイルが潰れてしまいます。ただし早く乾かすためにも脱水は必須なので、5~6分程度で」
ドラム式の場合はどうする? 事前にタオルをぬらす一手間がカギ!
■その1...タオルをぬらしてから入れる
「先に水をためておけないので、事前にタオルをぬらしてから洗濯槽に入れることで解決。また少量の水でたたき洗いをするため、詰め込み過ぎず、水の量も多めに設定を」
■その2...洗剤と水を1:1で割ってから入れる
「洗剤も同様に、先に水と1:1の割合で混ぜ合わせてから洗濯槽に入れることで、洗浄力を高めることができます。注水でのすすぎと、脱水もマスト」
タオルは洗濯に気をつかわなくいいから洗濯機に詰め込んでどんどん回せばOK...なんて雑に考えていましたが、こうした気遣いがタオルを長持ちさせるんですね。さっそく実践したいと思います!
撮影/合田和弘 イラスト/髙栁浩太郎 編集協力/鈴出智里
文/さいとうあずみ