これがXboxポータブルなWindowsパソコン！ ゲーマー喜ぶ公式マシンの実力は…

ついにベールを脱いだ！

いま世の中はNintendo Switch 2祭りで沸いてます。でも、携帯して手元で本格的にゲームを楽しむため、ほかの選択肢を好む人だっているでしょう。最大のライバルになるべく、Xboxポータブルなんて新デバイスの開発がうわさされてきましたけど、Microsoft（マイクロソフト）から公式発表が届いています。

ROG 「Xbox」 Allyが誕生

このほどASUSとのコラボレーションで誕生したのは「ROG Xbox Ally」シリーズの2モデル。

ともに7インチサイズで120HzのリフレッシュレートのIPS液晶ディスプレイを備え、OSにWindows 11 Homeを採用する、れっきとしたポータブルゲーミングPCです。つまり、ただゲーム機として利用するのみならず、これでバリバリ仕事だってこなせてしまうというわけですね…。

ベーシックモデルのROG Xbox Allyは、AMD製のRyzen Z2 Aプロセッサを搭載。TDPの消費電力設定を6〜20Wにカスタマイズ可能となっています。本体メモリは16GB、ストレージ容量は512GBのSSDという、標準的なスペック。携帯ゲーミングPCとして一気にシェアを伸ばした「Steam Deck」にかなり近い性能です。サクサクと軽めのゲームプレイをこなす、Steam Deck対抗モデルという位置づけでしょうか。

一方、上位モデルの「ROG Xbox Ally X」は、AMD製のRyzen Z2 Extremeプロセッサを搭載。こちらはZen 5アーキテクチャがベースの設計により、1080pの解像度でも、パワーを要求するタイトルのゲームを快適に映し出せるグラフィックス性能を備えるとされていますよ。本体メモリは24GB、ストレージ容量は1TBのSSDとなっており、ハイエンドなポータブルゲーミングPCという位置づけになりそうです。

Windows 11だけどXboxポータブルに特化！

すでにWindows 11をOSに採用したハンドヘルドデザインのPCは、各社から多数リリースされてきました。しかしながら、ゲーマーからの評判はマチマチのよう。

そもそもWindows OSはゲームに特化したものでないため、いろいろバックグラウンドで動いて、携帯ゲーム機としては重く感じられることが不評だったりするみたいです。よりサクサクとゲームができるSteamOSをインストールし直しましょうなんて動きが活発になるほどのレベル。

ROG Xbox Allyシリーズは、Xboxゲームをフルスクリーンで楽しむための特別なWindowsモードを標準装備。Xboxアプリやゲームバーへ、親指操作のコントローラーだけでスムーズにアクセスできるほか、新たに備わった専用のXboxボタンからのクイックアクセスもできます。

ゲームプレイに特化したモードで利用すると、通常ならバックグラウンドで動いているサービスなどを最小限に抑制。これにより、ゲームプレイへ最大のパフォーマンスを割り当て、バッテリー寿命も長くなるとされていますね。

もちろん、ワンプッシュで通常のWindowsデスクトップへ戻れる機能も用意されています。ただユーザーは携帯ゲーム機としての利用を通常は望んでいるでしょうから、ROG Xbox Allyシリーズに備わる、ワンボタンでのスリープや瞬時にゲームプレイ環境へ復帰するモードのほうが歓迎されるでしょう。

あと、まるでXboxのワイヤレスコントローラーのようなグリップ感の新本体デザインも、これまでASUSが発売してきたROG Allyシリーズからの進化を際立たせています。

Xboxポータブルは買いなの？

公式発表されたROG Xbox Allyシリーズですが、肝心の発売時期と販売価格については、なんら明らかにされませんでした。ライバル機となりそうなMSIのポータブルゲーミングPCも、やはり正式発売に必要な情報が未定のままです。その最大の理由は、この1年で1500万台の販売目標が予想される、Nintendo Switch 2の影響。なんといっても、日本国内では任天堂が4万9980円で投入してきたインパクトが大きいとされています。

一方のポータブルゲーミングPCの販売台数は、全メーカー合わせても年間190万台にとどまるとの予測が、IDCから出されていたり。いまいち大ブームを引き起こせていない原因は、10万円を軽く超える価格にあるでしょうか。

ASUSが販売中の現行モデル「ROG Ally X」は13万9800円の価格設定。もしこのレベルの値段でしかROG Xbox Allyシリーズを買えないとなると、いくらXboxポータブルな新ゲーミングPCと売り込まれても、二の足を踏んでしまいそうな高さに思えますよね〜。

ようやくサクサクとゲームを満喫できるポータブルなWindowsマシンが登場しそう。これでパフォーマンス的には、Nintendo Switch 2やSteam Deckにも十分に渡り合える選択肢がそろいます。しかしながら、その何倍もするような高額でしか手に入らないゲーム機という位置づけになると、やはりシェア拡大は厳しそう。まだまだポータブルゲーミングPCには雌伏の時代が続くやもしれません。

Source: Microsoft