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SONY(ソニー)WH-1000XM6は、2022年にリリースされたワイヤレスノイキャンヘッドホン WH-1000XM5の後継機にあたります。
前機種のWH-1000XM5が大絶賛されており、ノイキャンヘッドホンの王者として君臨しているので、その後継機には当然期待しかありません。
最強を更新する時が来た。ソニーのワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM5」、音質もノイキャンも高めてきた! ついに「WH-1000XM4」の後継機となる「WH-1000XM5」が登場しますッ! 正直、XM4の時点であらゆる要素が高水準だったし「どこがどう変わるんだ…?」という気持ちでした。が、XM4とXM5を比較してみると、明らかに違うのです。さっそくハンズオンをお届けしましょう。 https://www.gizmodo.jp/2022/05/sony-wh-1000xm5.html最高で当たり前。この期待は少々肩の荷が重いかもと思いましたが、WH-1000XM6は全方位的に軽々超えてきました。シンプルにすごい…。
米Gizmodo編集部がWH-1000XM6を、発売前に一足先に使ってきました。「自分の考え方を改めようと思った」とまで言わせた大絶賛レビューになっています。
SONYにはマジシャンが集結したチームがある、と思っています。
じゃないと、アクティブノイキャン(ANC)ヘッドホンのハードルがこれだけ上がりまくってる中で、新しいものを出そうと思えないでしょう。
正直、WH-1000XM5があまりに良すぎて、これ以上の改良は不可能だと思っていました。ですが、いい意味で予想を裏切られました。WH-1000XM6は、新機能、デザイン調整、プロセッサーと何もかも全方位的にアップデートしてきました。ほぼ完璧。
あえて、本当にあえて重箱の隅を突いて言うとすると、バッテリー持ち30時間はまぁ普通かなってくらい。バッテリー持ちなんて長ければ長いほうがいいですから。
あともうひとつ突くなら価格。450ドル(日本市場価格:6万円前後)は高い。でも、Apple(アップル)のAirPods Maxが550ドル(8万4800円)なことを思えば、全然アリなんですけどね。
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前モデルから少々変わっています。ヘッドバンドが幅広で、少し平らになって重みを分散。装着感がアップしています。
レザー素材を採用したイヤーカップの遮音性も良し。WH-1000XM5では廃止された折りたためる仕様が復活したのは、持ち運びで非常にありがたいです。ユーザーの声がしっかり届いているなと感じてうれしい。
あとはちょっとしたことですが、電源ボタンが少し大きくなったので押しやすい。こういうのが長期的な顧客満足度を上げると感じました。
Image: Adriano Contreras - Gizmodo USカラバリは3色で、ブラック、プラチナシルバー、ミッドナイトブルー(日本では販売なし)。ちょっと守りに入っている印象です。今後ユニークなカラーリングも出ないかなと期待。
スマホともラップトップとも接続は非常にスムーズ。充電ケース開けたらペアリング開始。指示通りに進むだけ。最初の接続・設定は所要時間3分ほど。今市場にあるイヤホンの中でこれは速い方。
接続が済めば、スマホの出番はほぼ終わり。AirPods Maxとは違い、ヘッドホンそのものでほとんどの操作が完了します。
オーディオ系は、右イヤーカップの表面でタッチ操作します。
ダブルタップは再生・停止・着信を受けたり拒否したり、スワイプ操作ではトラックの送り・戻し。上下のスワイプは音量。イヤーカップ全体を手で包むようにすると、クイックアテンションモード(再生中の音を下げ、周囲の音を聴き取りやすくする)発動。
また頷いたり頭を振ることで、着信受ける・拒否するジェスチャー操作にも対応しています。
NC/AMB(ノイキャン・アンビエントサウンド)ボタンは、ノイキャンと外音取り込みモードの切り替えだけでなく、2度押しで指定アプリ(Amazon MusicやSpotifyなど)にクイックアクセス可能。3度押しで2つめのアプリも設定できますが、その設定は専用アプリ「Sony Sound Connect」から(アプリについては後述します)。
個人的に、ノイキャン性能ではSONYとBOSEの間で評価が常に揺れ動いてしまうのですが、今はSONYが明確に一歩リード中!
高音質ノイキャンプロセッサーQN3と12個配置のマイク(前モデルでは8個だった)で、正確にノイズ状況を解析し低減。静けさという意味では、現状右に出るものはありません。公式のいう「世界最高クラスノイキャン」にも納得。
2025年のモデルなので、AI機能はマスト。WH-1000XM6では、5億以上のボイスサンプルでトレーニングを積んだというAIがノイズ低減を担当。
その結果、通話音質がすごいことになっています。本当に静かで聴き取りやすいです。正直びっくりするレベルでAIが仕事していると思います。
工事中の道路でも、カフェでも、通話相手に周辺環境が漏れてしまうような背景音が伝わることはほぼありませんでした。風の音もシャットダウン。もちろん、すべての音をシャットダウンできるわけではなく、例えば高架下で電車通過中などは多少聴こえてしまいますが。
レビューではニューヨークの地下鉄も利用。せっかくなので、WH-1000XM6だけでなく、BOSE QuietComfort Ultraも一緒に持って行きました。
ニューヨークの地下鉄と言えば独特の匂いと音がします。通常の電車の音(ドアの開閉やアナウンス、線路を走る音)の低減は、両モデルともいい仕事していますが、WH-1000XM6がわずかに上。特に装着のみ、音楽をかけない状態(パッシブノイキャン)でははっきりと上です。
Image: Adriano Contreras - Gizmodo USANCオンで周辺の人の会話をシャットダウンする点でも、WH-1000XM6が勝利。横にいたカップルの痴話喧嘩、見事に会話の音量を抑えてくれました。
これで音楽を再生すれば、もう完全に自分の世界。カップルの喧嘩は聴こえません(本当はクイックアテンションモードで少しだけ盗み聞きもしちゃったけど)。BOSEのQuietComfort Ultraの方が、やはり全体的に周辺音が入ってくるという印象。
ノイキャンヘッドホンでは、個人的に外音取り込みモードも非常に大切だと思っています。知らない土地を歩く時、夜1人で歩くときは、必ずこの外音取り込みモードを使っています。自分だけの世界と鳥や道路の音がする世界との切り替えの簡単さ・スムーズさ、大切です。
搭載されている30mmドライバーは、トップクラスのサウンドエンジニアたちの手によって、サウンドクオリティの高さは優勝。深い低域、明るい高域、満たすような中域、バランスが非常にいいんですね。
イコライザーは使わずに、そのままの音を聴いてみました。
セヴンダストの『Enemy』では、シャープなシンバル、爆発的なドラム、エネルギッシュなエレキギターに、流れるようなボーカルにシャウティングと、すべてが聴こえつつ調和していました。レイナ・ロバーツの『Raised Right』では、ギターを弾いたあの振動、バイオリンとボーカルのクリーンさ、ロバーツらしい強めの発音もすべての音が聴こえました。
立体オーディオとかシネマモードとか必要ないくらい、WH-1000XM6は素の音でとてもいい。
一方で、低域では物足りないと感じる人もいるかもしれません。重低音シリーズのSONY Ult Wearほどズンズン来ないので。重低域にコミットしたモデルほどはないものの、低域が効かないわけではないので、たとえばポップ・スモークの『Dior』での低域は、他の帯域を殺さない程度にズンズンしていて、これもバランスがいいと感じました。
立体オーディオなしでも素晴らしいといいつつ、やはりエンタメとして音を聴くならあった方がいい。個人的には好きな機能です。Dolby AtmosとSONY 360 Audioに対応。自分の動きに合わせて音楽も動くようなそんな体験。自分だけの、自分のためだけのコンサートホールにいるような感覚。
立体オーディオで特におすすめするコンテンツはアクション系です。爆発シーンでの没入感は非常に高い!
ヘッドホンアプリは「Headphone Connect」から名前が変わって、「Sound Connect」に。既存機能(スピーク・トゥ・チャット、立体音量、外音コントロール、2台同時接続)から新機能までいろいろ盛り込まれています。
新機能では、スタンダード/バックグラウンド/シネマモードと切り替えられるリスニングモード設定が追加。
バックグラウンドモードは会話できる程度のボリュームで再生。音のクオリティ自体はそのままです。シネマモードは立体音響と連携していないので、テレビ番組程度での利用がおすすめかも。
音量について気になる人は、セーフリスニング機能で音圧を記録。世界保健機関(WHO)の推奨する基準と比較した結果を確認できるので、自分への注意喚起になります。その他、音楽の自動再生機能(設定した場所・活動で自動再生)、アダプティブサウンドコントロール(周辺によってノイキャンを最適化)と本当にいろいろな機能があります。
機能があまりに多いので、たぶんほとんどの人は半分くらいしか触らないのではという気はしますが…。その分、立体音響やファインド・ユア・イコライザーといったニートな機能が端に追いやられている気がして(アクセスしずらく)ちょっと残念。
バッテリー持ちは前モデルのWH-1000XM5と同じく、ANCオンで最大30時間、オフで最大40時間。3分の充電で約3時間使える高速充電対応。
使用しながら充電できるのが良し。レビュー中、音量50%程度で使用したところ、充電は週2回のみでした。前モデルよりバッテリー持ちがアップしていたらうれしいですが、30時間は妥当なところです。
全方位的に前モデルからアップデート。今年のベストノイキャンヘッドホンは間違いない!
WH-1000XM5が最強で到達点だと思っていましたが、見事に超えてきました。SONYのノイキャンヘッドホンに関しては「これ以上はないだろう!」って思うの、もうやめることにします。
いいところ:サウンドクオリティ&通話品質。ANCのパワフルさ。折りたためる上に装着感もいいデザイン。機能豊富な専用アプリ
残念なところ:バッテリー持ちはもう少しUPしてもいい。高い残念なところ:バッテリーもちもう少しあってもいい。高い
発売は5月30日です。
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