ようこそ、パスワードのない世界へ。
ついにMicrosoft(マイクロソフト)が「パスワードのない未来」に向けて、大きな一歩を踏み出しました。
Microsoftは5月1日(米国時間)、”World Password Day”を”World Passkey Day”と名称変更。従来のパスワードではなく、パスキーやセキュリティキー、プッシュ通知といった「パスワードレス認証」をデフォルトとする方針を発表しました。すでに複数の企業が「パスキー宣言」に署名しており、今後は業界全体での導入が加速すると思われます。
パスキーのメリットは、指紋や顔認証などを利用するため、フィッシングや詐欺に悪用されにくい点です。また、ログイン作業がスピーディーに行なえるほか、認証の成功率もパスワードと比べて高く、3倍の約98%となっています。ちなみにパスワードでの成功率はなんと32%だそうです。
すでにWindows 10と11に提供されている生体認証システム”Windows Hello”を通じ、大半のユーザーがパスワードを利用せずにWindows端末にログインしていますが、今はさらに1日あたり約100万件のパスキーが登録されているのだそう。
指紋認証や顔認証なんて、SFやアニメの中のシステムだったのに、これからはわざわざ設定しなくてもデフォルトで行なえるようになっていくんですね。ただ、技術が進歩すれば、詐欺などの手法もまた進歩するのが世の常。警戒心は忘れることなく、便利機能を謳歌したいと思います。
書籍(Kindle版もあります)Source: The Verge, X via The FIDO Alliance