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【今、ご当地コスメが面白い】 「森の薬局」ことタマヌオイルに月桃 アロエ…沖縄素材の秀逸コスメ3選

  • 2024年5月21日
  • CREA WEB

タマヌオイルに月桃 、アロエ…沖縄素材の秀逸コスメ3選。

「自分だけ心地いい」から、「環境や社会にとっても、心地いい」を考える人が増えてきました。サステナブルなフードやホテルを選ぶように、コスメにおいても、地球の未来を想い、循環させる仕組みづくりを追求した「サステナブルコスメ」を選びたいものです。

 そこで、ナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社「ラキャルプ」の代表で、「サステナブルコスメアワード」の審査員でもある新井ミホさんに、ここ数年、日本でも急増しているというサステナブルコスメの中から、選りすぐりのものを教えていただきました。ぜひ注目してみてください。

 第7回は南国・沖縄で作られた製品をご紹介します。


南の島で古くから薬として使われてきたタマヌオイル

◆【沖縄県】naure「タマヌオイル100%ピュア」


タマヌオイル100%ピュア 20ml 4,290円/ヤラブの木

「naure(ナウレ)」は、沖縄県池間島の自然と暮らしを未来につなぐ取り組みから生まれたスキンケアブランド。

 池間島で育ったタマヌ(テリハボク)の種子を、島のおじい・おばあたちが一つひとつ手作業で殻を割って胚乳を取り出し、太陽と風の力で自然乾燥したのち、コールドプレス製法でゆっくりと抽出してタマヌオイルを作っています。


タマヌオイルが作られているのは、沖縄県宮古島の北に位置する、周囲約10Kmの小さな島「池間島」。

 原料となる種子の収穫は、完熟して自然落下した種を拾い集めるので樹木に負担をかけません。また、手作業で殻割りをすることで、虫食いやカビのあるもの、未成熟なものを除外して状態の良い種子のみを使用することができると同時に、島のお年寄りやハンディキャップのある方々に請け負ってもらうことで彼らの収入源にもなっています。

 すべて手仕事のため、ゆっくりと少しずつしか作れませんが、この製法で作られた搾りたてのタマヌオイルは黄金色でナッツのような香りがします。


タマヌの種子油は虫刺されや、ニキビ、おむつかぶれなどの炎症を抑えるともいわれている。

 保湿作用のあるオレイン酸やリノール酸、代謝を整えるパルミチン酸などが含まれているほか、天然の抗炎症成分、カロフィロリードや、高い抗酸化作用をもつトコトリエノール(天然ビタミンE)も豊富に含有されています。

 タマヌオイルは、「天然の万能薬」「森の薬局」とも呼ばれ、日々のスキンケアはもちろんのこと、南太平洋の島々では古くから皮膚の治療薬としても使われていて、切り傷ややけどなどの炎症を和らげる際にももちいられてきたそう。

「タマヌオイルを作った分だけ、島の自然も暮らしも豊かになっていく循環を生み出せるような“やわらかな”ものづくりを大切にしています。ブランド名は、宮古・八重山の古謡に繰り返し登場するフレーズ『ユーヤ ナウレ』からいただきました。

 豊作への願い『豊かに実れ』、災いや不正のない世を願う『世や直れ』という意味があり、島の豊かな自然と平和な暮らしがいつまでも続くように、というわたしたち島民の願いでもあります」(ヤラブの木 担当者)

ヤラブの木

電話番号 0980-75-2501
https://yarabutree.com/

南国の太陽をたっぷり浴びて育つ「月桃」に注目

◆【沖縄県】琉白「月桃バランスローションS」


月桃バランスローションS 120ml 4,180円/ケアリングジャパン

 太陽が照り付ける沖縄でたくましく育った自然の恵みを原料に、スキンケアアイテムなどを展開する「琉白(るはく)」。

 ブランドを立ち上げた前代表が、仕事の責任やストレス、ホルモンバランスの変化などで急に敏感肌になり悩んでいたパートナーに、自信を取り戻してほしいという想いから3年かけて国産のオーガニックコスメを開発したのが始まりだったそう。


月桃は、古くから虫除けや防カビなど、沖縄の人々にとってなくてはならない植物。

 中でも重視しているのが、沖縄産の「月桃(げっとう)」。ショウガ科の多年草で、強い日差しを浴びながらも高さ2〜3メートルまで青々と葉を繁らせる月桃は、沖縄の人にとってはなじみ深い植物の一つ。

 琉球大学の研究によって、抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれていることなどがわかり、その高い美容パワーに注目が集まっています。


ぷちぷち食感でお馴染みの海ぶどうは保湿効果が期待できるという。

 ブランドを代表する化粧水「月桃バランスローションS」には、そんな月桃の葉を蒸留したハーブ水に、ミネラルが豊富な沖縄海洋深層水、保湿成分として海ぶどうなどを配合。

 さらにアフリカでは“復活の木”と呼ばれ、非常に高い保湿力を誇る「ミロタムヌスフラベリフォリア」をプラスし、うるおいが続く肌へと導きます。

 海ぶどうに由来するとろりとしたテクスチャーのローションは、手のひらに少しずつ取り、温めながら手のひらを肌に密着させるようになじませるのがポイント。自分を慈しむように、スキンケアの時間も楽しみたくなるアイテムです。

「オーガニックコスメを“贅沢品”ではなく、日常の中の一つの選択肢にできるよう取り組んでまいります。

 毎日スキンケアをしながら自分の心や生活を振り返り、どんなコンディションの自分自身をも大切にしていただきたいと考えております。

 自分を大切にすることで心に余裕が生まれ、周りにいる人のことも大切にできる——。琉白でのお手入れが、そのような幸せな循環の一つのきっかけとなれたら幸いです」(琉白 担当者)

琉白(ルハク)


https://ruhaku.jp/

アロエやモズクなど沖縄の恵みを詰め込んだコスメブランド

◆【沖縄県】Nature Plants Skin Care「アロエとアメジストの化粧水」


アロエとアメジストの化粧水 50ml 4,400円/Nature Plants Skin Care

「Nature Plants Skin Care」は、メイクアップアーティストとして20年以上にわたり活躍する守本理恵さんが2016年に立ち上げたブランド。

 自身も敏感肌であることや、さまざまな現場でメイクをする中で、スキンケアはメイクの仕上がりを左右する重要なポイントだと実感したそう。

 2011年から沖縄に拠点を移し、 生命力のあるピュアな沖縄の素材を生かした、自然の気持ちよさが感じられるようなものづくりに取り組んでいます。


沖縄の太陽を浴びてのびのびと育ったアロエ。

「アロエとアメジストの化粧水」は与那国島の海水蒸留水に、アロエやモズクと、沖縄の自然の恵みをふんだんに配合した化粧水。

 アロエには肌のターンオーバーを促す効果が期待できるほか、モズクには高い保湿成分やミネラル類が豊富に含まれています。

 添加物などを使用していないため、要冷蔵。ひんやりと冷たく、みずみずしい使い心地で、使うたびに素肌が目覚める感覚が味わえます。


ベースに使用されているのは、青く美しい与那国島の海水蒸留水。

 ローズとラベンダーの香りは、自身と向き合い、深く癒やす毎日のセルフケアタイムにぴったり。このほかにも、沖縄の天然ミツロウやサンゴパウダー、自然栽培されたアオイ科の植物・ローゼルなど、沖縄の自然が育んだ素材を使ったアイテムを展開しています。

「可能な限り沖縄の素材を使うことや、原料になる素材の鮮度と、エネルギーの高さ(生命力)を損ねずに製造するため、丁寧な手作りに徹すること、そして、原料生産から製品製造まで、環境汚染になる工程を可能な限り省き、自然の恵みに感謝を忘れないことを大切に、一つひとつの商品を作っています。

 本当に必要としてくださる方に届き、自然が与えてくれる心地好さを体感し、丁寧なセルフケアのきっかけになればと願っています」(Nature Plants Skin Care代表 守本理恵さん)

Nature Plants Skin Care

電話番号 098-946-9055
https://natureplantsskincare.com/

●教えてくれた人

新井ミホさん

2012年にナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社「株式会社LA CARPE」を設立。オーガニックコスメ&フード、マクロビオティック、薬膳、フレグランスブランド、クリニック等のブランディングやPRコンサルティング業務に携わる。
https://lacarpe.jp/

文=河西みのり
撮影=釜谷洋史

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