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「SRI」 詳細解説

英名:
Socially Responsible Investment

かつて企業は、利潤を上げて税金を多く国庫に収めることが「社会的責任」を果たすことと考えられてきた。しかし、最近では企業はただ単に利潤を上げるだけでなく、法令遵守、企業倫理、環境、人権、男女の機会均等、地域への貢献など、より幅広い「企業の社会的責任=CSR」を負うことが求められるようになり、このような社会的貢献度の高い企業を優良企業として認める風潮が日本においても一般的になりつつある。

SRIとは、このような社会責任を果たしている企業を選んで投資することで、欧米では1990年代中頃から、年金基金を中心とする機関投資家が参入、また確定拠出型年金401k プランのメニューにSRI 型の金融商品が広く取り入れられるようになり、市場が急拡大してきた。また、SRI 市場の拡大に伴い、SRI の観点からの企業格付も登場している。近年、こうしたSRI ファンドや評価・格付機関からの調査アンケートも増えており、日本企業のCSRの取り組みが加速している。

日本でも1990年代の終わりに、環境活動に力を入れている企業を投資対象に選んだ「エコファンド」が初めて販売され、SRI投資の先鞭をつくった。最近では環境ばかりではなく、より幅広い意味での社会貢献企業を対象にした大手運用会社のSRIファンドが販売されるようになり、欧米には遅れはとるものの徐々に整備されてきている。2004年9月末で、個人向けの設定本数は15本、エコファンドの資産額は669億円、環境以外の評価軸を持つSRIファンドの資産額は721億円、あわせて1400億円の市場規模となっている。(2004年12月 日経新聞)

しかしながら、わが国で運営されているエコファンドやSRIファンドは、一般的な株式投信に比べて必ずしも運用パフォーマンスが高いとはいえず、収益性や株価との因果関係、実証データの検証など、今後投資家に魅力的な商品としていくためには課題も多い。しかし、企業の社会的責任(CSR)の国際標準化の動きもあり、投資においてもますます重視されるファクターであることは間違いない。

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