春はニキビの悪化が急増!? 正しいニキビのケア方法

  • 2025年4月9日
  • ウェザーニューズ

2025/04/09 05:00 ウェザーニュース

季節外れの寒さが抜けて、春らしい陽射しと暖かさが戻ってきました。桜の花が美しくさまざまな出会いもある4月ですが、ひそかに肌トラブルに悩む人も多いといいます。

野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は、「春になりニキビが急に悪化してくる患者さんがたくさんいらっしゃっています」と説明します。春の気温や環境がニキビを招くことがあるといいます。正しいニキビ対策について教えていただきましょう。

春にニキビが心配な理由?

春はニキビが出やすくなるのでしょうか。

「暖かく過ごしやすい季節ですが、発汗量が増えて皮脂の分泌も増加します。忙しい4月は、ストレスや睡眠不足などからホルモンバランスの崩れを招き、肌がデリケートな状態になることも多いのです。

ホコリを含む強風や花粉、さらに気づかぬうちに強くなっている紫外線ダメージなども悪影響を与えます。

ニキビができたり悪化しやすい状況といえるのです」(野村先生)

白ニキビから黒ニキビに!?

そもそもニキビはなぜできるのでしょうか。

「ニキビは、毛穴のつまりから始まります。顔には約20万個もの毛穴があるとされていますが、毛穴には皮脂腺(ひしせん)があり、皮脂を分泌しています。

本来皮脂は皮膚の上で保護膜となるものですが、過剰に分泌されたり、古い角質が毛穴の出口を塞(ふさ)ぐなどして、毛穴につまってしまうことがあります。

毛穴に皮脂がつまった状態がコメド(面皰/めんぽう)、いわゆる白ニキビの状態です。つまった皮脂と古くなった角質が酸化すると、黒ずみが生じて黒ニキビになります。

白ニキビ・黒ニキビの段階でも炎症は生じ始めていますが,炎症がひどくなると赤ニキビに、さらに進行して化膿(かのう)すると黄ニキビになります。赤ニキビや黄ニキビは痛みもあり、ニキビ痕になる可能性もあるので、初期段階の白ニキビ・黒ニキビのうちから正しい対策を行いましょう」(野村先生)

毛穴までケアしてターンオーバーを正常に

顔の皮膚はとても繊細で、粘膜につながっている目もと口もとは厚さが1mm未満のところもあります。

「ニキビケアは、皮膚を守りながら毛穴をつまらせないようにすることです。正しい洗顔で、余分な皮脂や古くなった角質を取り除き、正常なターンオーバーを促しましょう。

洗顔料は、手を水でぬらした後に適量を5〜6秒キメ細かく泡立て、顔を包みこむように優しく広げます。ゴシゴシこすらず、なでるように洗いましょう。すすぎは両手に水をすくいさっと顔にかけるようにして、洗顔料が残らないよう10回程度流します」(野村先生)

洗顔後のケアも重要です。ニキビには保湿が重要と、乳液やクリームを使用すればが良いと考える人も多いようですが、それは誤解です。

「皮脂の過剰分泌を防ぐために、正しいケアで肌の潤いを保つ必要があります。

洗顔後、ノンコメドジェニックの化粧水をたっぷり優しくなじませて十分に保湿しましょう。それでも乾燥が気になる部分には、ノンコメドジェニックの乳液やクリームをかさついている部分に重ね塗りをします」(野村先生)

毎日の生活を整えることも必要です。

「皮脂の分泌や肌のターンオーバーが正常に働くためには、体の健康が基本となります。睡眠時間をしっかり確保し、ストレス解消やバランスのよい食生活など意識してみてください」(野村先生)

もしニキビができてしまったら、どうすれば良いのでしょうか?

「ニキビをつぶすのは絶対NGです。もしニキビをつぶしてしまうと、菌や炎症が広がったりするだけでなく、ひどいニキビ痕(あと)になってしまう可能性もあるので、できる限りニキビを触らないようにしましょう。

ニキビは早めのケアが大切です。ニキビができ始めた初期段階で、ニキビ用の洗顔料や保湿剤を使用します。

それでもニキビが増えたり、赤くなってきたら、できるだけ早めに皮膚科を受診して下さい。皮膚科では保険診療でニキビ用の塗り薬を処方します。

毛穴の詰まりやアクネ菌の増加を抑える効果がありますので、早めに適切な治療を開始することで、ニキビ痕を残さずにきれいに治すことが可能です」(野村先生)

ニキビを見つけてもがっかりしないで、丁寧なケアで健やかな肌を取り戻していきましょう。


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