
「発達障害グレーゾーン」の特性を持った漫画家・クロミツさんの少年期とは? / 画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)
「発達障害グレーゾーン」の特性を持つ自身の実体験を、赤裸々に描く漫画家・クロミツさん(@kuromitsu1510)。SNSで注目を集め、2023年12月には初のコミックエッセイ『灰低カタルシス グレーゾーンダイアリー』を刊行。“甘え”や“怠け”と誤解されがちな“生きづらさ”を、静かに、そして力強く描き出している。
「第1話」02 / 画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)
「第1話」03 / 画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)
「第1話」04 / 画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)
クロミツさんは、小・中学生時代から周囲とズレを感じる場面が多く、「イジリ」という名の実質的なイジメを長年受けていたという。当時、救いとなったのは、アニメやゲーム、そして漫画の世界だった。
「イジリがエスカレートしたのは小5から中3のあいだでした。イヤなあだ名をつけられたり、ときには暴力もありました。でも、加害者側は“イジってるだけ”という意識だったと思います」と振り返る。
先生から注意されることもあったが、「もっと強くなれ」と逆に叱られることもあり、心はさらに追い詰められていった。そんななかで、クロミツさんが心の支えにしたのが創作の世界だった。
「西川秀明先生の『Z MAN』が本当に好きで。パワフルな作画やバトル描写に衝撃を受け、自分もこんな漫画を描いてみたいと思うようになりました。目標ができた瞬間でした」
ゲームやアニメ、漫画は、ときに“内向きな趣味”とされるが、クロミツさんにとっては「学校の外に逃げ場があるというだけで、心が救われた」と語る。
生きづらさを抱える多くの人に向け、今も発信を続けるクロミツさん。その原点には、過去の痛みと、それを乗り越えさせてくれた“物語”たちがあった。
画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)