「犬が憑いているみたいで…」除霊に行ったら“できない”と断られたが「最後のどんでん返しがすごい」【著者に聞く】

双子の野々子と菜々子。野々子はある日、菜々子の肩に昔飼っていた「タロ」が憑いているという。「落ち着かないから」と、菜々子にお祓いを勧める、野々子。「大好きだった犬になら憑かれてもいいのに…」菜々子はそう思っていた、なぜなら――。sakura(@side_sinmom)さんの短編漫画「犬に憑かれた女の子が除霊できない話」を紹介するとともに、制作の経緯を聞く。


■「読み返して気づいた」などのコメントが届く！わずか8ページの短編漫画

sakuraさんに本作が誕生したきっかけを聞くと「コルクマンガ専科というオンラインの漫画講座を受講していて、その課題で描きました。毎週テーマが決まっており、テーマは『憑依』でした」と教えてくれた。

構成にあたって、こだわったのは「もともと映画が好きで、ホラーの映画だと『どうやって見る人をビックリさせるか』というところが肝というか、エンターテイメントだと思っていたので、どうにかして、最後までバレずに驚かせたいという強い思いがありました」と言う。伏線は貼るが、それをカモフラージュさせるためにタロをダシに使ったそう。

話題になったラストについて「悲しい思い、切ない思いが伝わって、本当にうれしいです。このお話の前半部分は実話で、私自身が占い師に『犬が憑いている』と言われたことがあります。昔飼っていた犬だったんですが、それを祓った方がいいと強く言われたんです。それで、なんとなく近所の神社に行ったら　
『除霊はしてません』って断られました(笑)」という過去があったそう。

そんな状況でも違った思いが湧き起こってきたようで「可愛がってた犬をそこまでして祓わなくてもよくないか？」と思うようになり、好きな犬が憑いてることが嫌じゃなく思えてきたそう。今回、仲良しの双子を出すことで、同じ時間ずっといた二人という設定が、より一緒にいたい気持ちが強く表現できるのではないかという思いから、このキャラクターにしたと語ってくれた。

「読んだ人が少しでも気持ちが楽になったり、抱える苦しみから救いになれたら」というsakuraさん。おもしろおかしい話というより、内側にしっかりテーマを持ちつつ形にしていくそうで今後の作品にも注目したい。


■取材協力：sakura(@side_sinmom)

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