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単行本発売を記念してボツにした話を公開!バッドボーイズ清人が描く家族の物語「おばあちゃんこ」【作者に聞いた】

  • 2024年3月22日
  • Walkerplus

お笑いコンビ・バッドボーイズのボケ担当でおなじみの清人さん。地元・福岡の海沿いの町で過ごした幼少期の日常と家族のことをテーマにした漫画「おばあちゃんこ」を描き始めた。かなり特殊な家庭環境にあって、さらに身体に障碍を抱えながら、幼い清人さんを育てる哲子ばあちゃんがこの物語の主人公。



連載第15回の今回は、3月22日の単行本『おばあちゃんこ』の発売を記念して、本には収録しなかったエピソードの中から一つ、特別に公開します。兄弟のように育った、年上の友達との思い出をおおみぞきよとさんに語ってもらいました。

■チキンっていったらラーメンだと思ってた
――ナサニオ兄ちゃんとの出会いって覚えていますか?

家族みたいにいつのまにかいました。

――どんな関係だったんですか?

4歳離れているんで、お兄ちゃんですね、完全に。めっちゃデカいんですよ、外国の血が流れているから。だから頼りになる存在でもあったしちょっと怖い存在でもありましたね。怒られるときはめっちゃ怒られましたし。

――たとえばどんなことで怒られるんですか?

一番覚えているのは、ナサニオ兄ちゃんの家に遊びに行ったときに台所を見ていたら、「あんまのぞくなよ!」って叱られたことですね。

――自分の家に少しでもコンプレックスがあったら、それはちょっと嫌ですよね(笑)。

でも気になるじゃないですか、他人の家って。キョロキョロしません? ナサニオ兄ちゃんの家は借家で、新しいわけじゃなかったけど、僕の家みたいな悲惨な家でもなかったですし……。だからまあ、子ども特有の意地悪さだったり心の狭さで怒られちゃったんじゃないかと思います。
――子どもの4歳って、年齢差以上に成長度合いが違うと思いますけど、ナサニオ兄ちゃんから受けた影響は、まずはチキンって言葉なんですね。

これは今でもよく覚えていて。当時チキンっていったらラーメンだと思ってたんですよね。だから「チキンのなにがそんなに嬉しいんだろう?」って不思議でしょうがなくて。でも、小学生で鶏肉のことをチキンって呼ぶ子なんて、現在でもいないでしょ?

――他にはどんな影響を受けたんですか?

ナサニオ兄ちゃんは、僕にとってアメリカの入り口だったんですよ。ナサニオ兄ちゃんは映画の『スタンドバイミー』が好きで、真似して西戸崎の海岸線を二人で歩いたり。全然、旅なんて言えるようなものじゃなかったんですけど。あと、もっと大きくなってからですけど、「スーツ着て来い」ってナサニオ兄ちゃんに呼び出されたことがあったんです。それで二人で車で福岡の繁華街を走ったんですけど、ちょうどナサニオ兄ちゃんがブルースはまっている時で、車の中でブルースを流しながら、肩を揺らして指を鳴らして。兄ちゃんも僕もそれがかっこいいと思ってたんですよね……。

――いまもお二人は接点はあるんですか?

そうですね。たまに連絡が来たり。西戸崎にはもう住んでないんですけど福岡に住んで港の仕事をしています。ナサニオ兄ちゃんはやんちゃな部分はあったんですけど、でも暴走族に入るようなこともなく、ずっと真面目に生きてます。今でもつながりのある、数少ない子どもの頃からの付き合いのある人なので、大切ですよね。

子どもの頃の友達との付き合いって、年を重ねるほどに希薄になってしまいますよね……。もし大人になっても付き合いがある人は、その関係を大切にしていくほうがよさそうです。次回も単行本からこぼれたエピソードをお届けします。お楽しみに!



■おおみぞきよと
X(旧Twitter):https://twitter.com/kiyotomanga

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