【AIが追放される話】最高のAIを開発した博士と助手の正体とは?2周すると見え方が変わる短編に驚愕【作者に訊く】

  • 2023年12月25日
  • Walkerplus

とある博士と助手が開発した「最高のAI」。肉体を与えられたAIたちは博士たちの想像しない変化を始めるが――?

2023年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で「生成AI」がトップテンに入ったように、今年は「AI」に注目が集まる一年となった。そんなAIを意外な方向から描いたWEB漫画「AIが追放される話」に、X(旧:Twitter)上で2.5万いいねを超える反響が集まっている。作者の赤信号わたる(@GoAkashin)さんに、同作の舞台裏を取材した。


■「AI」のAは何の略?予想を裏切るAI追放の真実
コミックヴァルキリー「ヤンキー悪役令嬢 転生天下唯我独尊」(コミックス第3巻は2024年2月8日発売予定)をはじめとする商業作品のかたわら、個人制作作品でもSNS上で反響を集める漫画家の赤信号さん。「AIが追放される話」は、赤信号さんが9月にXで公開した短編作品だ。

開発に成功した「最高のAI」に、自分たちに似せた身体を与えた博士と助手。するとAIたちは自ら子供を作り、みるみるうちに増殖をはじめていった。

やがて「自分達には心がある」と権利を求めるようになったAIたち。その様子に博士は「電気仕掛けの紛い物が勘違いしやがってよぉ!」と暴言を吐く――、と一見ありがちな人とAIの対立が描かれる。

だが、博士たちはAIたちを辺境の惑星に追放。“地球”という星に追い払われたAIたちに「人」と名付けた博士と助手の頭上には、天使の輪が浮かんでいたのだった。

作者の赤信号さんが「AI(angelic Intelligence)」とコメントしたように、AIはAIでも天使の作り出した存在であるという結末。読み返すと真相についての伏線やSFやコンピュータ科学の要素が散りばめられており、読者からは「エンジェルリングの隠し方が天才」「ノイマンの名言」とその仕掛けに多くの反響が集まった。

■AIを自分なりの切り口で描いた短編、読者を唸らせた漫画ならではの見せ方

――「AIが追放される話」のアイデアのきっかけを教えてください。

【赤信号わたる】昔からSFが好きだったので、最近話題の“AI”を題材に、自分なりの切り口で描けないかと思ったのがきっかけです。

――結末の隠し方や伏線の貼り方に驚いた読者の声が多い作品です。短いページの中で作品の構成や演出はどんなところを意識されましたか?

【赤信号わたる】オチがオチだけに長尺にするほど苦しくなっていくのが明らかだったので、テンポを良くすることを意識しました。あとは、せっかくなので漫画ならではの見せ方ができるよう工夫しました。

――また、笑えるコメディの一面とともに、科学・SF方面のネタへの反応や考察的なコメントも多かったのも印象的でした。反響への思いを教えてください。

【赤信号わたる】本作は様々な名作SFのオマージュや偉人の名言を引用している作りになっているのですが、思った以上に沢山の方がそこに反応してくれて嬉しかったです。

取材協力:赤信号わたる(@GoAkashin)

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2025 KADOKAWA. All Rights Reserved.