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【NMB48・出口結菜の#んーーまい大阪パン旅】オフィス街の名店「パンデュース」のおいしさの秘密に迫る!

  • 2023年8月12日
  • Walkerplus

大阪・なんばを拠点に活動する「NMB48」。かわいいだけでなくお笑いもこなす親しみやすいアイドルグループとして、2023年には結成13年目を迎え、メンバーたちはバラエティタレントにモデル、グラビアアイドルなど、あらゆるジャンルの前線で活躍している。

なかでも“グルメ”に特化した活動の幅を広げているのが、6期生のゆいなちゃん(出口結菜)。InstagramやTikTokでは「#ラビグルメ」と称し、関西を中心に、お財布に優しいグルメ情報を自らが編集した動画で発信している。過去にはラジオの冠番組で食レポにも挑戦し、2023年6月にはホームページ「#小麦を愛す女子」を立ち上げるなど、“グルメアイドル”道を邁進中。

そんなゆいなちゃんが、大阪にあるパンの名店を紹介する連載が始動。第1回は、大阪・本町にある「パンデュース」へ。オフィス街にありながら地元民だけでなく観光客も足を運ぶ、そのおいしさの秘密とは?

■ゆいなちゃんのファンもおすすめする「パンデュース」
現地に集合してすぐ、「パンはふわふわのものが好きです。でも、ハード系のほうがよく噛むので満足度はありますよね。パンなら5個は食べられるけど、ハード系だとあごが疲れちゃうかも(笑)」と話すゆいなちゃん。今回訪れた「PAINDUCE(パンデュース) 本店」は、“大阪のパン店”といえば必ず名前が挙がる人気店だ。ゆいなちゃんは初めての訪問だそうで、「ファンの方に関西でおすすめのパン屋さんを聞いたら、たくさんの人が『パンデュース』さんを教えてくれました。だからすっごく来てみたかったんです!」とわくわく。

お店を案内してくれるのは、統括シェフである米山雅彦さん。今や大阪では5店舗、石川県と愛知県にも1店舗ずつ展開する「パンデュース」ブランドだが、2004年の本店立ち上げ時からその腕を振るってきた。「大阪駅などにある『デトゥット パンデュース』は、『“みんなの”パンデュース』という意味を込めているので、パン好きじゃなくても楽しめる、誰でも食べやすいパンが中心です。淀屋橋にある『アド パンデュース』はカフェがメイン。大丸心斎橋店に入る『パンデュース パーク』はパンのほかにスープなども提供していて、名前通り公園のような楽しさを目指しています」と、「パンデュース」ブランドを説明してくれた。

また、本店については「マニアックな商品も置いています。オーガニック小麦を使ったものやハード系など、ここだけのものも多いです」とのこと。毎日約110〜120種を焼き上げるそうで、定番のバゲットから野菜がのったガレット、甘い生地を使ったもの、サンドイッチまで多彩な味が楽しめる。

オフィス街ということもあって、最も多くの種類がそろうのはランチタイムど真ん中の12時ごろだという。「SNSにアップするためにお店の撮影に行っても、タイミングが合わなくてパンが全然並んでいなかったりするんですよね。だから、たくさんそろう時間が知れるのはうれしい。今後はそれぞれのお店で確認していきたいです!」とゆいなちゃん。

この日は特別に、隣にあるクッキングスタジオ「シェリブロ」で話を聞けることに。ここで毎月開催されているパン教室は、シェフ自らがパン作りを教えてくれる。初心者でも参加できるとのことで、ゆいなちゃんも「絶対来たい!」と情報を熱心に聞いていた。ちなみに、夏休みには子供向けのパン教室を実施しているそうで、「年に数日のことなんですが、子供が喜ぶように」と壁の色をカラフルにしているそう。

オープン当時から、国産の小麦粉を使うことにこだわっているのが「パンデュース」のパンの特徴。「日本でパンに使われている小麦粉のほとんどは、アメリカ産やカナダ産。さらに国産と外国産だとタンパク質の種類が違うので、オープン当初は粉に関して批判的な意見もありました。日本のものはネチッとしていて、バゲットもバリッとしたり、クリスピーな食感にならない。でも、うちはフランスのパンを目指していたわけではないので、それでよかったんです。『日本の素材で日本人が喜ぶものを』という思いがありました」

その思いは、フランス語の「le pain」と英語の「produce」を組み合わせた店名にも現れている。「ベーカリーやブーランジュリーなどを店名につけると何のお店かわかりやすいですが、フランスに属する、ドイツらしさを目指す、とかではなく、“独自のパンを作っていく”ということで、つけていないんです」

■冷蔵発酵のバゲット、レンコンが並んだタルティーヌ…見た目も楽しい5種のパン
ここからは、米山シェフがおすすめしてくれたパン5種が登場。パン作りでは一般的な、グラムでなくパーセントでレシピを表す「ベーカーズパーセンテージ」など聞き慣れない言葉に戸惑いながらも、ゆいなちゃんは一生懸命メモをとり、その都度質問していた。

まずは定番のバゲット。「パンデュース」のバゲットは2種類あるが、この日おすすめしてもらったのは、冷蔵発酵がポイントの「アドバゲット」(320円)。「通常、バゲットの生地は焼き上げる日に28度前後で発酵させますが、これは前日に仕込み、冷蔵庫で12時間以上じわーっと発酵させています。そうすることで、熟成して旨味が出てくるんですよ。全粒粉タイプの小麦粉を使っているので、香りも抜群。全粒粉など、灰分値(かいぶんち)が高い粉はミネラル分が多く、小麦の風味が強いんですよ」

「パンは甘いのばかり食べてきた」というゆいなちゃんに、「パンに詳しくなりたいのなら、いろんなお店でバゲットを食べるのがいいかもしれませんね。バゲットの材料は小麦、塩、酵母、水と、シンプルだから生地の味がよくわかります。生地がおいしいのがいい店だから、バゲットで店を選ぶ人がツウって言われるんですよ」と提案してくれた米山シェフ。「バゲットにはあまり詳しくない」と言っていたゆいなちゃんも、「パンドル(パンアイドル)を目指して、これからバゲットを食べ比べます!」と意気込んでいた。

兵庫県丹波市や京都、広島の農家から仕入れる野菜を生かしたパンが豊富にそろう「パンデュース」。特に人気が高い野菜のガレットは、キャベツ、オーガニックのジャガイモ・インカのめざめ、小松菜、新ショウガなど、季節によってさまざまな種類が登場するが、なかでも「きのこのガレット」(390円)は年間を通して置かれていることが多いそう。全粒粉100%の生地にシメジ、エリンギ、エシャロットのソテーがのって、食感も多彩。ゆいなちゃんは「エシャロットって何ですか!?」と興味津々に話を聞いていた。

「れんこんとスモークチキンのタルティーヌ」(490円)は、分厚くカットされた兵庫県産のレンコンが大胆に並ぶ姿にびっくり。「タルティーヌは、バゲットや食パンに具材をのせたオープンサンドのこと。これはバゲットの上にベシャメルソース、チェダーチーズ、スモークチキン、さらに塩茹でしてバルサミコ酢を垂らしたレンコンをのせて焼き上げています」と米山シェフ。見た目以上に盛りだくさんの内容に、ゆいなちゃんも「食べるのが楽しみ!」と大喜び。

定番のクロワッサン(300円)にも「パンデュース」らしさが詰まっている。「パイとクロワッサンの間のような食感です。全粒粉を少し入れているので、小麦の香りが強く感じられて、ちょっと大人っぽい味わいを目指しました。通常は生地を発酵させてからバターを折り込みますが、これは発酵させる前の生地にバターを折り込んでいます。また、折り込み回数が少ないので、層が少ないのも特徴です。パンらしくない、サクサクというよりバリバリとした音が楽しめます」

こちらは早速、ゆいなちゃんが実食。「食べた瞬間、バリバリバリーッて!香りがちょっと変わってますね。バターの香りですか?」と聞く鋭いゆいなちゃん。折り込むバターとは別に、焦がしバターを生地に練り込んでいるそう。「バリッとするからか、ポロポロこぼれなくてめっちゃ食べやすいですね」と、味や食感以外もしっかりチェック。笑顔でペロリと完食した。

クロワッサンをアレンジしたのが、「ピニオン」(270円)。「『ピニオン』はフランス語で松の実のこと。南仏では一般的に食べられるもので、フランスに行ったときのことを思い出して作りました。クロワッサン生地をザクザク切って、カップに入れて発酵させています。その上に、ダマンド(アーモンドクリーム)と松の実をのせて、ナッツのリキュールで香り付けしました」とシェフ。「なんふつ…?」と聞くゆいなちゃんに、シェフが「南フランスのことですね」と優しく答える場面も。

大学卒業後、神戸発祥のベーカリー「カスカード」に入社した米山シェフ。「学生時代にバイト先で料理人と関わっていた影響もあるんですけど、当時トライアスロンをやっていたので、それを続けるためには、早く始まって早く終わる仕事がよかったんです。パン職人って仕込みもあるので、早くは終わらなかったんですけど(笑)」と、意外なきっかけを教えてくれた。その後、本格的にパンの道に進むため、神戸の名店「コム・シノワ」へ。「いろんな人が働きたいと希望していて、入るまで半年待ちました。『コム・シノワ』は、やっぱり存在が圧倒的。この店があったから関西のパンのレベルは上がったし、なければここまで発展していないと思います。僕と同じ世代のパン職人は、ほとんどが影響を受けているんじゃないでしょうか」

米山シェフの独創的なパンの原点を作ったのは、このときに出会った2人のシェフの存在だという。「『コム・シノワ』は、自由な発想で素材を生かしたものを作る荘司シェフと、西川シェフ(現『サ・マーシュ』シェフ)のタッグで素晴らしいパンが生み出されていました。 現在も西川シェフと一緒にNPO法人を運営しているし、荘司シェフにも正月には挨拶に行きます。2人とも親のような存在ですね」

働き詰めの時期もあったそう。「技術職は、ギュッと仕事を詰めて経験を積む時期が必要だと思うんです。かなり厳しいですが、僕は大学で遊んでいたから、その分がんばれましたね。アイドルという職業もきっと、集中して仕事を詰める時期があると思うので、似ているなと思います」

「コム・シノワ」時代には、フランスをメインにイタリア、ドイツ、スイス、オーストリア、ルクセンブルク、オランダ、ベルギーをバックパッカーとして巡ったことも。「知り合いの紹介で、パン店で研修させてもらいました。当時はインターネットも普及していなかったので、1人で『地球の歩き方』1冊だけ持って。子供2人いたのに(笑)」と振り返る米山シェフに、「え〜、すごい!どこのパンがおいしかったですか?」と、ゆいなちゃんからは憧れの眼差しが向けられた。「シチリア島のパンは日本っぽいのもあっておもしろかったですね」とのこと。

そんな経験を生かした「パンデュース」の多種多様なパンは、季節などによって変わるラインナップも楽しみの1つ。特に人気のマンゴーやチョコレートを使ったパンは、一度に5種類など、ついたくさんバリエーションを作ってしまうんだとか。「全部僕がレシピを考えていますが、売り場では『あまり売れないから数を減らしてください』って言われたり(笑)、反対に『もっと作って』と言われたりしています」

「イチから新しいものを作るということは何年もかけてやってきたので、今は少しずつ改良したり、去年出した商品をアレンジしたりという段階です」と話してくれた米山シェフ。“小麦を愛す女子”として走り始めたゆいなちゃんにとって有益な話をたくさん聞かせてくれた。最後に、ゆいなちゃんが気になったパンをたっぷり購入して取材は終了。シェフのアドバイス通りバゲットを2種類購入したほか、ユリネを使ったガレットなども選んでいた。

「話を聞いてから食べたほうが、理解をして味わえるからよりおいしく感じました。ファンの方はもちろん、これから来店予定の方やいつも『パンデュース』のパンを食べている方にも、ぜひこの記事を読んでから食べてみてほしいですね!」と大満足のゆいなちゃん。次回はどこのパン店のおいしさの秘密が明かされるのか?お楽しみに!

取材・文=上田芽依
撮影=福羅広幸

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