
SNSでメンタルや生きづらさを題材としたイラストと言葉を発信しているなおにゃんさん(@naonyan_naonyan)は、かつてうつと適応障害から会社を休職。当初はそんな自身について「恥ずかしい、情けない」と感じていたが、今では「休職して良かった」と思っているそう。
コミックエッセイ「うつ逃げ~うつになったので全力で逃げてみた話~」は、そんななおにゃんさんの実体験をベースにした作品。病気から、会社から、果ては日本からも全力で逃げた1年間を赤裸々に描く。
第8回の今回は、二度目の休職に入りしばらくした頃。締め切っていた遮光カーテンを仕方なくあけると外はすっかり春の陽気で、いつのまにか季節が変わっていたことに気づく。
二度目の休職の始まりは、ほとんど廃人のようでした。うさぎの顔も前回より、げっそりとやつれているように、自分の場合は、めちゃくちゃ痩せました。うつになってから全ての気力が失せたため、食べる気力もなくなってしまいました。食べるのも面倒くさい、動くのも面倒くさい、全てが面倒くさくてどうでもよくなったため、寝返りを打つたびに背骨がベッドに当たって痛むくらいに、当時は痩せていました。でも、抗うつ剤を服用することで食欲が増し、体重が増加する方もいるらしいので、人それぞれなんだと思います。
休職中は生活が昼夜逆転し、外出は夜中コンビニに行くときだけ。でもある日、必要に迫られ昼間に外出することになって、あたたかな日差しの中、人でにぎわう昼の世界を「楽しい」と感じました。何より、楽しいと思えたことが嬉しかったです。
自分の場合は、特に冬にうつがひどくなる『冬季うつ』の体質もあったので、昼間のポカポカした春らしさを実感して嬉しくなったのかもしれないです。単純にあったかいって嬉しいですし、春になったことで、うつも少しは和らいでいたのかな?と思います。
辛い現実を見ることが嫌で、ひたすら寝て過ごしていたなおにゃんさん。しかし春の喜びを感じたことで、「何かを変えたい」と思い始める。彼女の今後も注目したい。
取材・文=石川知京