
人生100年時代――。2017年末に「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、今や多くの人が耳にしたことがあるフレーズだ。長寿大国と言われる日本に暮らす我々にとって「人生100年時代」は決して他人事ではない。しかし、超高齢化社会の到来と比例するように少子化が進み、単身世帯、孤独死、老年期鬱、高齢ドライバー、老害など、高齢者を取り巻くさまざまな問題はネガティブな印象に偏りがちである。そんな日本の超高齢化社会を明るく生き抜く“最強おばあ”がいた。
“最強おばあ”の孫である、きよまろさん(@sobomiyako98)は、戦争や震災、夫との死別、シングルマザーを経て100歳までポジティブに生き抜いた祖母・みや子のエピソードを「祖母・みや子98歳」として漫画化、発信している。ウォーカープラスでは、「祖母・みや子98歳」をパワーアップさせ「祖母・みや子100歳~年を取るって楽しく愉快だ!~」と改め、筆者・きよまろさんの漫画を中心に、老いることを愛おしく感じられるエピソードを多数紹介していく。今回は、当時98歳だったみや子さんの健康にまつわるエピソードを中心にお届け。100歳まで生き抜くヒントが見つかるかも…?
――みや子さんの一日をどのように過ごしていたのですか?
「朝は5時に起床し、インスタントコーヒーを飲みながら新聞を読む。食事の準備はヨーコ(娘)がしておりましたが、ヨーコが起きてくる前に雨戸やカーテンを開け冬なら暖房を点け夏なら玄関前に打ち水をするのが祖母の日課でした。午前中は近所の仲間が集いワイドショーを観ながら世間話、午後は読書や散歩、よく勉強をしていたように思います。洗濯物をたたむ、繕い物をするのは祖母の仕事でしたね」
――(みや子さんは)漢字検定をお持ちとのことですが、日頃から勉学に励まれていたのですか?
「漢字の勉強はよくしていましたが、漢字検定に限らず、新しい言葉や気になる話題はノートにまとめたり記事を切り抜いてよくスクラップブックを作っていましたね。ですから流行語にノミネートされた言葉はおおよそわかっていて、知らない言葉はむしろ私が聞いていました。ただ、覚えた言葉がタイムリーに出てこないことが、歳ということもあり、時々みられましたが」
――みや子さんは日頃、どのような食を好んでいましたか?
「何でも好き嫌いなく、よく食べていた印象です。祖母の住まいは新鮮な魚が水揚げされる土地でしたので好んで魚(刺身や煮つけ)を食べていましたが、魚に限らず焼肉屋に行けばカルビを3人前ぺろりと食べる胃が丈夫な人でした。太っておりましたので主治医からは食生活を注意されることも少なくなかったようですが、あまり神経質にはなっていなかったかと思います」
今を生きる老若男女を元気にする100歳まで生きた“最強おばあ”、祖母・みや子。いくつになっても「自分らしさ」を追い続ける姿は、歳を重ねていく我々に勇気と導きを与えてくれる。