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窓越しの告白!?携帯番号が消えた男に住まいを推測するおじさん!読者とのやりとりでストーリーが進む新しい漫画【作者に聞いた】

  • 2023年3月22日
  • Walkerplus

商業雑誌でなくてもSNSで自身の漫画を投稿できるようになり、読者と直に繋がれる昨今。今回は読者と共に作り上げていく漫画が話題になったコマkoma(@watagashi4)さんの「窓拭きお兄さんが告られておじさんたちが奮闘する漫画」を紹介しよう。本作は、読者コメントの反応を見ながら話が展開し、「ツイバズ」に速報されるほど話題になった。Webならではの視点で描かれた本作について、作者のコマさんに話を聞いた。


■読者と相互のやりとりで物語がいかようにも進む?先の読めないストーリーにコメント欄も盛り上がる!!
特殊な職業の窓拭き清掃員。職場は男性が多く、なかなか出会いがない。ある日、マンションの屋上から1階へ向かって窓を清掃中、突然携帯番号が書かれたメモが主人公・翔太の前に。マンションに住む女の子が勇気を出して、翔太に携帯番号を見せてきたのだ。

清掃用具で「OK」と、返事をした翔太。咄嗟に手の甲に番号を書き残した。しかし、作業が終わると汗で消えてしまっていた!どうやって彼女と連絡を取ればいいのか?彼女は何階に住んでいたっけ?と1人焦る翔太に、せっかくの出会いを無駄にさせないと会社の同僚や上司たちがタッグを組んだ。

本作は、窓拭き清掃員に突如舞い降りた恋の漫画だが、4コマ漫画のようなコマ割りでカラーがついている。商業向けの恋愛漫画とは少し違う印象を受けるが、これについてコマさんに伺うと「描き方をあんまり意識したことはないです」とのこと。

「会話は描いているうちにどんどん登場人物が喋ってくれるので、とくに前もって何を言わせようとは考えてはいないです」と、プロットも設定していないという。そのため「3ページくらい描いたら、思ってた話からどんどん外れてたりすることがよくあります。そのへんは、皆さんの反応を見て、臨機応変に楽しんでノリで描いています」と、読者の反応ありきで物語の方向性が変わることもあったという。

「設定も完全に毎回後付けです。つじつまが合わなくても『細かいことはいいんです!』と経理の山本さんに押し切らせようと思ってます(笑)」とのこと。後付けの理由の一つは、コマさんのTwitterのコメント欄がとても面白いからだ。

「Twitterに投稿して、即コメントが返ってくるのが楽しくて漫画を描いている感じです。皆さん自分の体験や考えを織り交ぜて引用リツイートをしてくださるので、それを読んでさらに次の展開を考えたりしています」(コマさん)

「自分にはない視点に驚いたり、大方の予測の逆の展開を思いついたり、毎回とても楽しいです。名前なんかも丸投げしています」(コマさん)

読者と漫画家が相互でやりとりできるのもTwitterならではだ。また、人物にカラーがのっているのも然り。「白黒よりも「色」があったほうが目に留まりやすいだろうなーと、毎回POPな色をつけています」とコマさんは言う。

■「窓拭き清掃員」という特殊な職業の裏側について
――翔太がガラスに描いた返事「OK」は、どのような技を使っているんですか?

洗剤の泡で視界が見えなくなったところに、鏡文字で「OK」と描いている感じですね。翔太くんにしては、粋な返事だったと思います。

――男性色が強い職場ですね。「窓拭き清掃員」を選んだのは何か理由がありますか?

スーツも好きなんですが、つなぎとか作業着の男性が昔から好きで…。女の子も制服着てる子に目がいっちゃいますね。あと意外とこういう作業着着てる人が出てくる漫画が少ないなー、読みたいなーと思っていたので、自家発電という感じです。

――この職場にいる皆さんの男子高生のようなノリとピュアな会話が面白いですね。日頃から人間観察をしているんですか?

2歳下の弟がいるのですが昔から友達とワイワイ会話しているのが面白くて、隣でお酒飲みながらニコニコ聞いてました。なんというか異性がいない(私は壁)会話は面白いんですよねー。意外と下ネタとかにはいかなくて、政治の話をしたり、夢を語り合ったりしてて。たまに喧嘩したり。

――他にはどのような作品がありますか?

今は「窓拭きお兄さん」の漫画に出てきた脇キャラ・独身者の三宅さんを主人公にしてTwitterで続きを描いています。どうなるかは全く考えていません(笑)!!他には、「軍人婿さんと大根嫁さん」という同人誌をKindleとBOOTHで発売しています。また、LINEマンガ内で『雨の日と月曜日』という縦読みコミックを連載し、1月に連載が終了しました。好評を頂いたので、この春、続編を短期集中連載という形で同タイトルで掲載予定です。

職場のおじさんたちが、マンションの構造から彼女の住まいを推測するシーンは実物。奮闘するノリと会話も面白い。温かい人間模様に「何回読んでも爆笑する」「社員思いの職場が好きすぎる」と多くのコメントが届いている。


取材協力:コマkoma(@watagashi4)

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