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父親は画像粗め?でも、昼間のパパはちょっと違う!女子中学生の興味を解像度で表現したショートストーリーが面白い!【作家に聞く】

  • 2023年3月3日
  • Walkerplus

友達や好きな人、興味のあるものは見え方が変わる。そんなビジョンの違いを女子中学生の視点で描いた鈴木真澄(@ma_suzuki_mnyt)さんの創作漫画『女子中学生の解像度』に6.6万を超えるいいねが届く(2023年3月1日時点)。女子中学生が生活の中で感じている関心度を解像度で表現したというわずか4ページの短編漫画だが、「すげぇ深いなと思っちまった」「発想が天才的で素敵」「昼間のパパは~光ってる~」など、その表現方法に感動した読者から多くのコメントが集まっている。今回は、鈴木真澄さんに本作の裏側についても話を訊いた。


■興味の度合いによって、それぞれ違う解像度で描かれているのがミソ
本作は、comic giftに投稿された作品。「いってきます!」と家を出ようとした女子中学生。「お弁当!」と、忘れ物を母親から手渡された。彼女から見る母親の解像度は、300dpi。クリアに見えるギリギリのラインだ。ちなみにダイニングテーブルに座っている父親は、72dpiとめちゃくちゃ低い。

dpiとは写真の解像度を表す数値のことで、数値が低いと父親のように画像が粗くなってぼやけて見える。なぜ父親だけ、かなり解像度が低いのだろう。「家族は常に身近にいるため、興味の対象になりにくく、とくに性別も違う父親のことはわからないことを表現しています」と、鈴木真澄さんは語る。

学校へ到着すると、仲良しの友達に会う。友達は、600dpi。標準的な数値だ。そして、好きな人は1200dpiと超高解像度になる。彼女からのビジョンはすべて二重枠線で描かれており、視点の違いや関心度もわかりやすく描かれている。

そして、下校時。仕事中の父親を発見。働いている姿に視線がロックオンされる。「毎日、朝と夜しか会わない父親の働く姿を見て、知らなかった別の顔に興味が湧いてくるシーンです」(鈴木さん)

この1コマには、「いきなり完全に綺麗に見える訳じゃなくて、ちょっとかっこよく見えたくらいなのがめちゃくちゃいい」「無茶苦茶ずるい演出で素敵です!!」などの読者コメントが集まる。家とは違って父親の働く姿に少しだけカッコよさを感じ、心が近づく瞬間を解像度の変化で描いており、表現の幅を感じる。



鈴木真澄さんはこのほかにも、卒業から始まるズッ友を描いた「エンドレス貸借」や親の都合で学校に行けない居所不明児童を描いた「空中くらげ」などを描く。



取材協力:鈴木真澄(@ma_suzuki_mnyt)

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