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【作者に聞いた】コックリさんが答えを捻じ曲げる恐怖…それを上回る“ゴリ押し”!?「そう来たか」とホラー漫画なのに爆笑

  • 2023年3月3日
  • Walkerplus

五十音と「はい」「いいえ」を書いた紙の上で硬貨を滑らせ、狐の霊を呼び出しお告げを聞く「コックリさん」。だが、子供たちが呼び出したそのコックリさんは悪しき存在で――。救いのない結末を予想させるホラー展開を力技で解決する創作漫画がTwitter上で6万件の「いいね」とともに「強過ぎる」「そう来たか」と爆笑を呼んでいる。
話題を呼んだのは、「くらげバンチ」(新潮社)で漫画『訳アリ心霊マンション』を連載中の漫画家、ネブクロ(@nebukuro41)さんが同作の番外編として公開した「ゴリ押しコックリさん」。作者のネブクロさんにエピソードの裏話や、『WEBマンガ総選挙 pixivコミック10周年 特別編』にノミネートされるなど注目を集める同作への思いを訊いた。

■無理やり「いいえ」に導く悪しきコックリさん、対処法は理不尽すぎる「パワー」
公園でコックリさんを試していた男の子と女の子。二人の目の前には、コックリさんと思しき狐面の異形が姿を現していた。

コックリさんを終えるため「おかえりください」と伝えるが、二人の指を乗せた十円玉の行先は“いいえ”。「食べないでください」「助けてください」と懇願するも、子供たちをあざ笑うかのように答えはすべて“いいえ”になってしまう。

指が硬貨から離れず逃げ出すこともできない二人に、コックリさんは「童子の指っこ頂戴ナ」と自ら問いかけ、十円玉を強引に自らの口へ運ぼうとし、子供たちは「誰かぁあ!!10円捨ててぇえええ!!!!」と半狂乱に。

が、それを聞きつけた女性が「私に寄付しなさいな」と現れたことで事態は思わぬ方向に。コックリさんが帰ってくれないと聞いた女性は、面倒な客が帰りたいと思える条件をこちらから提案するのだと、紙に「マンション」と書き加える。

子供はおろかコックリさんまで「えっナニコレ」と呆気にとられる中、飛び入り参加の女性はマンションの間取りと家賃を告げ、「住んでくれッッ」と十円玉を自身の怪力で「マンション」に引っ張り出した。

女性のパワーにコックリさんも圧倒されたのか、指が離れた子供たちは一目散に逃走。女性はあくまで「ルールは守った」とのたまい、コックリさんを自身がオーナーのマンションに入居させてしまうのだった。

■6万いいねの爆笑エピソード、作者自身「笑ってしまった」ことから作品に
怪異による理不尽を、その上を行く「筋力」というゴリ押しで一件落着(?)した短編エピソード。読者からは「筋肉は裏切らない」「ここまで言葉通りのゴリ押し初めて見た」という展開や、「引いてる妖怪の顔が好き」と、絵に描いたような悪霊のコックリさんが途中から見せる何とも言えない表情に多くの笑いが集まった。

同エピソードの反響に「筋肉パワーネタって料理で例えると非常に濃い味付け、楽しんでいただけたのならなにより」と話す作者のネブクロさん。

『訳アリ心霊マンション』本編は、マンションオーナーの女性「東雲薫」を主人公に、笑いの中に直球のホラーやシリアスなストーリーも進行しているが、今回紹介した短編のように単話でオチがつく回もある。

ネブクロさんはそうした回を作る時の“自分ルール”として「楽しい話のネタを考えている際に、素でくすりと笑ってしまった演出や描写があったかないかで、実際に話として描くかどうか決めてます」という。今回紹介したエピソードについても「今回で言えば、子供たちが『散ッ』で逃げたシーンがお気に入りです」と、原稿に描く決め手になったシーンを教えてくれた。

2022年10月に単行本第1巻が発売され、たびたびSNS上で注目を集める同作。2月15日から3月8日(水)までピクシブが開催している、ユーザーからの投票でWeb漫画No.1を決めるイベント『WEBマンガ総選挙 pixivコミック10周年 特別編』では、過去10年間で発表された作品と候補作が多い中、本投票の50作品にノミネートされ、ますます話題を呼んでいる。

ネブクロさんは、こうした読者からの支持に「皆様のご声援のおかげで本編の1億分の1まで描くことが出来ました、完結までもうすぐですね」と冗談交じりの感謝とともに「『訳アリ心霊マンション』はこれからも先の読めない展開が続きます、どうぞお楽しみに」とコメントを寄せた。

画像提供:ネブクロ / くらげバンチ(新潮社)

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