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罪に問えない「パクリ動画」を成敗!?SNS上の“事件”を解決する探偵漫画に「実際にありそう」の声

  • 2022年6月29日
  • Walkerplus

「探偵もの」と言えば、不可解な謎や難事件を意外な捜査や鋭い推理で解決したり、あるいはハードボイルドな生き方の探偵を姿を描いたりと、フィクションの王道の1つ。技術の進歩でトリックや動機も移り行く中、事件の“現場”そのものもネット上に移行して――。SNSならではの事件を描いた漫画がTwitter上で反響を呼んでいる。

■レシピ動画をパクられた…「目には目を」なSNS時代の解決(?)法
ヤンマガWeb(講談社)にて連載中の『SNS探偵オノノキツカサ』(作画・馬酔髙)の原作を担当している、漫画家のカレーとネコ(@kareneko02)さん。1.5万件を越えるいいねがつくなど注目を集めているのが、カレーとネコさんが自身のTwitterに投稿した短編「盗まれたレシピ」だ。

「レシピが盗作されている」と、探偵のもとを訪れた料理系YouTuberの女性。自分がレシピ動画を上げると、数日後、似たレシピをいつも同じ人物に紹介されてしまうというのだ。

問題の人物はSNSでも人気の料理研究家。最初は偶然と思っていたものの、盛り付け方法までコピーされたことで確信に変わった女性は、SNSを専門とする探偵に相談を決意したのだった。

だが探偵は、レシピや盛り付けの模倣は法的に問題化できないと告げる。「品性の無い奴が強い事はSNSの側面の一つ」で、打つ手がないと女性を送り返した探偵だったが、それは“表向き”の話。翌日、とあるスタジオで動画を収録していた件の料理研究家のもとに、「SNS見ました?」とスタッフが駆け込んでくる。

スマートフォンの画面に映るのは、レシピ盗作をはじめとするプライベートのスキャンダルの数々。そう、探偵は、料理研究家の問題行動をネット上に流し炎上させるという、ダーティーかつSNSならではのやり方で成敗したのだ。

悲鳴の上がるスタジオに背を向け、一仕事終えた探偵は「真面目にコツコツやる人が報われるのもまたSNS」とつぶやき、YouTuberの女性がアップしたレシピ動画に「いいね」をつけるのだった。

■「実際に起こり得るラインを探って」生々しきSNS上の「事件」描く
フィクションながらどこか生々しいSNSの闇を描き、ユーザーからは「料理の世界あるあるですね…」「こういう話、実際にありそうですね」とコメントが集まった同作。作者のカレーとネコさんによると、『SNS探偵オノノキツカサ』本編では短くて使えなかったアイデアを番外編として自ら描いたものとのこと。アイデアは著作権について調べていたときに思いついたものだそうで、「最近よく目にする料理系YouTuberの方を題材に、実際に起こり得るラインを探って描きました」と教えてくれた。

連載中の『SNS探偵オノノキツカサ』は、ネット上の炎上、ストーカーのように現実にも波及するトラブルなど、SNSが発端で日々巻き起こる事件に、「SNS探偵」のオノノキツカサが挑む作品。ネット時代だからこその謎や、隠された人の心の動きを暴き出す内容となっている。

6月20日には単行本第1巻が発売となった同作。カレーとネコさんのTwitterアカウント上では、紹介した番外編漫画のほか、本編の第1話も無料公開中だ。カレーとネコさんは本編について「話の後半に、必ず意外な展開がくるように注意しながら描いたので、毎話そのあたりを楽しみに読んでいただきたいです。また本編では、作画の馬酔髙先生が、キャラクターの表情や動きなどをとても魅力的に描いてくださっていますので、そちらも楽しんでいただけると思います」と見どころを教えてくれた。


取材協力:カレーとネコ(@kareneko02)

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