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STU48・岡田奈々ラストコンサートレポート!冒頭から号泣する今村美月が渡した虹色のバラの意味

  • 2022年4月8日
  • Walkerplus

瀬戸内7県を拠点に活動するSTU48を結成当時から牽引してきた岡田奈々(AKB48兼任)のSTU48最後のコンサート「STU48 岡田奈々ラストコンサート〜Sailing day from NANA〜」が2022年3月18日、神戸国際会館こくさいホールで開催された。

岡田が「メンバーとの思い出作り」をテーマに、「私の願望を詰め込んだ」というライブにSTU48の全メンバーが集結。船上劇場で公演を行っていた頃は「船長」と呼ばれた、彼女の“兼任解除”という新たな船出を見送った。

今回は「ポッター平井の激推しアイドル!」番外編として、その模様をレポート。

■冒頭から号泣する今村美月キャプテン
2022年3月18日、岡田奈々の兼任解除を惜しむような悲しみの雨が降り続く、神戸の地でのラストコンサートはSTU48のメジャーデビュー曲『暗闇』で幕を開けた。

センターに立つ岡田をメンバーが数人ずつ入れ替わりながら、両サイドから取り囲んで歌う演出。岡田はメンバー1人1人と笑顔でアイコンタクトを交わしていく。定評のある歌唱力で最後のサビの頭をソロで歌い上げる岡田。キャプテンの今村美月は早くも涙が止まらない。

そこから、『ペダルと車輪と来た道と』、『夢力』とキラーチューンを畳みかけていく。MCで笑顔に戻った今村から「ついにこの日がやってきました。奈々さん、今のお気持ちは?」と聞かれた岡田は、「本当に明日から自分がSTU48のメンバーじゃなくなるのが全然想像つかないし、すごく寂しいけど、こうしてメンバー全員で立てるステージは貴重なので、最後の最後まで悔いなく楽しみたいと思います!」と答えた。

2期生(18人)と共に『夢は逃げない』(NMB48研究生の曲)を披露した岡田が曲中に客席に背を向け、メンバーを見渡しながら、曲に込められたメッセージを届けるシーンがエモい。岡田からの「がんばれ!」は、2期生にとって何よりのプレゼントだ。

続いて、昨年岡田がセンターを務めて大ヒットしたAKB48の『根も葉もRumor』を1期生&ドラフト3期生(15人)とパフォーマンス!難易度の高い、激しいダンスで魅了した。

岡田がSTU48としての活動を振り返り、当時の思い出などを語る映像も。「AKB48を辞めるか辞めないかの瀬戸際で悩んでいた時に、STU48との兼任が決まって、私のアイドル人生がガラッと変わりました。STU48に出会えたことに感謝しています」と、感謝の思いを伝えた。

「2019年から船上劇場も始まりドラフト3期生も加入して、ずっと私がキャプテンというわけにはいかないと思っていたので、キャプテンを今村美月ちゃん、副キャプテンを福田朱里ちゃんにお願いしました。2人には信頼しかないので」とキャプテンをバトンタッチした頃を振り返り、兼任解除に至った経緯については、「2021年1月に日本武道館で単独公演を開催した際に『自分がいなくても大丈夫だ』と思えたので、兼任を解除する方向で考え始めました」と語った。

■OGの磯貝花音・薮下楓も登場!甲斐心愛からの手紙に涙腺崩壊
中盤のユニットコーナーでは、岡田が「私の趣味」という王道アイドルソングからセクシーなナンバーまで、多彩なパフォーマンスで観客を楽しませた(岡田自身も楽しんでいた)。

なかでも、『誰かがいつか 好きだと言ってくれる日まで』では、岡田と今村、瀧野由美子に加えて、卒業メンバーの磯貝花音と薮下楓が登場し、この曲のオリジナルメンバーを勢揃いさせるというビッグサプライズ!歌唱後、薮下は「私も(昨年)卒コンをここでやらせていただいたんですけど、その時は奈々さんと一緒にステージに立てなかったので、今日一緒に踊れてうれしかったですし、ファンの皆さんにも会えてうれしかったです」と喜びを語り、磯貝も「ファンの皆さんにも、奈々さんにもお会いするのが(卒業以来)2年ぶりで、緊張しすぎて頭が回っていないです」と、とまどいつつも笑顔を見せた。

姉妹のように慕い合う岡田と甲斐心愛の2人は、涙をこらえながら『思い出のほとんど』を熱唱。間奏で甲斐と向かい合った岡田は「私の心が折れそうな時、心愛のことを思い出すだけで、もっとがんばろうって思いました。生まれてきてくれてありがとう!出会ってくれてありがとう!そばにいてくれてありがとう!『がんばれ』って言ってくれてありがとう!私にとって心愛は、世界で1番愛しい存在です」と熱いメッセージを送り、抱き合った。

ステージ後方のビジョンに思い出の写真の数々が映し出されるなか、恋人同士のようにギュッと手を繋いだ2人。甲斐の瞳から涙があふれ出す。それでもしっかり歌いきると、もう一度抱き合った。

続いて、甲斐が手紙を朗読する。

「なぁちゃんへ。いつもありがとう。そしてSTU48を兼任してくれてありがとう。STU48でいる時間は楽しかったですか?私は私らしく最後までわがままを言います。今だけ、この時間だけはどうか許してください。本当に兼任やめちゃうの?まだそばにおってほしい。お願いです。兼任やめないで~」

甲斐の悲痛な訴えに、岡田の涙腺がついに崩壊。両手で顔を覆った。

「困らせてごめんね。昔、なぁちゃんは私に『(兼任メンバーは)私じゃなくてもよかったんだよ、きっと』って言ったことがあります。メンバーの顔を見てください。STU48は、なぁちゃんじゃないとダメでした。絶対に、なぁちゃんがいてくれなきゃダメでした。これからは『私じゃなきゃダメだったんだ』って言ってください。なぁちゃんがそう胸を張って言えるグループにしていきます。グループを背負ってくれてありがとう。お疲れ様でした。心愛より」

甲斐らしい甘えん坊な一面と、それとは真逆の力強い決意表明に大きな拍手が送られた。

■岡田奈々vsメンバー33人のサプライズ合戦!
コンサートは終盤へ。『大好きな人』に続いて『ヘタレたちよ』の間奏で、ビジョンに岡田からメンバーへの直筆メッセージが流れる。

〈みんなへ。今日は一緒にステージに立ってくれて本当にありがとう。STU48と出会ってなかったら、こんなに最高な時間を過ごせる人生じゃなかったと思う。アイドルになってくれてありがとう。がんばってくれてありがとう。大変なこともたくさんあるけど、助け合って乗り越えていってね。ずっと見守ってるし、ずっと大好き!最後の最後までよろしく!岡田奈々〉

「びっくりした?私からのサプライズでした!」と、いたずらっぽく笑う岡田。泣いている瀧野に「ゆみりん、ずっと笑ってたのに、泣いちゃった」と声をかけると、瀧野は「ずるいですぅ~」と返すのが精一杯だった。

岡田の兼任解除を受けて書き下ろされた『後悔なんかあるわけない』を披露し、本編が終了。アンコールでは『瀬戸内の声』をしっとりと歌い、『奇跡という名のストーリー』へ。

曲中、瀧野が岡田に「ここでSTU48メンバー一同から思いを伝えさせてください」と切り出すと、今村が花束を持って登場。

「奈々さんにサプライズがあります。私が今手に持っているのは、メンバーみんなから集めた、奈々さんにちなんだ七色のレインボーローズです。レインボーローズの花言葉は『奇跡』と『無限大の可能性』。(涙ながらに)奈々さんがSTU48に来てくださった奇跡があったからこそ、私たちSTU48は無限大の可能性を感じられて、素敵な思い出がたくさんできました。そしてバラの花束は本数によっても意味があって、今ここにあるのは奈々さん以外のメンバーの人数33本です。33本のバラの花束の意味は、『生まれ変わってもあなたを愛する』です(ここで岡田が照れ笑い)。

STU48は奈々さんがいなくなって生まれ変わりますし、奈々さんもSTU48から離れて生まれ変わるけれど、これからも私たちは奈々さんのことを愛し続けます!奈々さん、今まで本当にありがとうございました!」と、花束に込めた思いを伝えた。

岡田は「本当に知らなかった」と驚きつつも、「気づいたら自分が引っ張る立場ではなく、引っ張られる立場になっていて。瀬戸内に来るたびに心が浄化されて、私も24歳。ここまで来ることができました。ここで出会ってくれたメンバーのみんな、ファンの皆さん、スタッフさん、本当に感謝しています。別れは寂しいですけど、いつの日か絶対またお互いに成長した姿で会えると思うので、私も負けずに、諦めずに、また明日からがんばりたいと思います!皆さん、ありがとうございました!」と挨拶。

最後はメンバー1人1人とアイコンタクトを取りながら、『出航』を笑顔でパフォーマンス。間奏でメンバーに向けて「最高の仲間たちに出会えて幸せです!これからのSTU48はみんなに託します。自分を信じて前進し続けてください!ずっとずっと応援してるよ!」、歌唱後はファンに向けて「これからは私もSTU48のファンでいますし、皆さんもSTU48に愛を届けてあげてください!」とラストメッセージを送り、STU48としての約5年間の活動に終止符を打った。

STU48は4月13日(水)に8thシングル『花は誰のもの?』をリリース。5月3日(火・祝)には広島グリーンアリーナで結成5周年記念コンサートを開催する。岡田奈々が残してくれたイズムはこれからもしっかり受け継がれていくだろう。6年目の大海原へ、いざ出航!

取材・文=ポッター平井

<ポッター平井・プロフィール>
構成作家・ライター。MBSラジオ『NMB48のTEPPENラジオ』などを担当。松田聖子さんの“輝き”に魅せられて以来、30年以上アイドルを応援し続けるアイドルサポーター。

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