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【漫画】さっき終わった会話を平然と繰り返すアスペルガー彼氏に愕然!「話聞いてたの?」違和感が爆発寸前

  • 2022年5月5日
  • Walkerplus

アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)と診断されたご主人とのちょっとユニークな日常生活をInstagramで発信している、ちくわさん(@chikuwa_bloger)。彼女のコミックエッセイ「好きになった人はアスペルガーでした」は、ちくわさんとご主人の出会いから、沸きあがる違和感、まさかのカミングアウトを経て、それを受け入れ結婚するまでを描く。今回のテーマは「大きくなる違和感」。

子供のような無邪気さや裏表のない言動に好感を抱き、テニススクールの担当コーチ(のちのご主人)と交際を始めたちくわさん。だが、その直球すぎる傾向は実はアスペルガー症候群の特性によるものだった。ちくわさんはまだそのことを知らない。やがて彼の独特な思考パターン、例えば海鮮居酒屋の乾杯直後なのに、「好きなものを頼んで」という言葉をそのまま受け取ってデザートばかり頼むといった点に違和感を抱き始める。

■「大きくなる違和感」
ちくわさんの中で、彼に対する違和感は日に日に大きくなるばかり。得意分野の話になると返事をする隙もなくひたすらしゃべり続けたり、一度結論が出た話について数分後にまた同じことを聞いてきたりと、コミュニケーションがどこか普通とは違う。

何よりちくわさんを悩ませたのは、その違和感を生む行動が異常なものと断定できないことだった。「同じことを何度も聞いてくる」「一方的にしゃべってくる」などは、日常生活のコミュニケーションの中では決して珍しくないことのように思えるためだ。ちくわさんは心の中の違和感に蓋をして、逆に「よくある些細なことも許容できないんだ」と自分を責めるようにすらなってしまう。

ある夜、ちくわさんは甘えて「自分のことをどれくらい好き?」と彼に尋ねてみた。返ってきた答えは…。

交際中の彼女の前で言うには、あまりにもデリカシーがない一言だった。しかも本人は悪びれる様子がまったくない。さらに同じ話の繰り返し…。ちくわさんの違和感は確信に変わった。

■同じことをしつこく繰り返す傾向が「情熱的」にも見える
同じ話を繰り返すのは、アスペルガー症候群によるコミュニケーション難の一面が出たものとちくわさんは推測する。「アスペルガーの特徴はさまざまなのですが、夫の場合は『積極奇異型』と呼ばれ、コミュニケーションがしつこい傾向にあります。同じフレーズを繰り返したり、何度も同じことを聞いてくることもあります」

漫画の中で彼(ご主人)がしつこく家に誘うシーンは「さらにADHDの衝動性が加わることで、『家に呼びたい』という強い気持ちが抑えられず、こちらの丁寧な断りもお構いなしに、とにかく家に誘おうとしたのだと考えられます」

今でこそ冷静に分析できるが、当時のちくわさんの頭は疑問だらけだったそう。「『いや、さっき行けないって言ったのに、話聞いてなかったの?』と違和感でいっぱいでした。ただその時は恋愛中だったこともあり、『それだけ私と一緒にいたいんだ』『情熱的な人なんだ』とすべてをプラスの感情に変換してしまったというのが本音です」

ちくわさんのInstagramのフォロワーには、発達障がいの配偶者がいる人も多い。そしてちくわさんと同じく「旦那は情熱的だと思った」「こんなに自分を求めてくれる人はいないと思った」などと出会ったころの気持ちに共感するコメントが多く寄せられているという。

■思ったことがそのまま口に出てしまう
別れた嫁の子供と同じくらい好きだという発言も、アスペルガー症候群の“人の気持ちを想像することが苦手”“思ったことをそのまま口に出す”傾向の典型と言えそうだ。「アスペルガーの人がいわゆる『空気が読めない』『気配りが足りない』と言われるケースです。恋人同士のイチャイチャタイムなんだから、ほかの女性である元奥様やそれに準じたお子さんの話はわざわざ出さなくてもいい、むしろタブーだと普通なら思うところですよね」

当時、空気を読めない発言をしたご主人をちくわさんはこう振り返る。「きっと、お子さんのことは大好きなのだろうとは思いましたよ。でもこのタイミングで、しかも子供と比べられても?と私は違和感と驚きを隠せませんでした」

会話のキャッチボールが成立しないため、2人でいるにもかかわらず、ちくわさんは孤独を感じることが増えていった。そして、ついにちくわさんをブチギレさせる出来事が起こる。

なお、ちくわさんのご主人の場合は、人の気持ちを想像できない特性に加え、多動性や衝動性に代表されるADHD(注意欠如・多動症)の特徴もあるタイプ。漫画内や記事に出てくる特徴の描写はあくまでちくわさんとご主人のケースに対する説明で、すべてのアスペルガー症候群の方に当てはまるわけではないことを念のため補足しておく。

取材・文=折笠隆

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