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「“整形”も見破るって本当?」東京2020で大会史上初導入された“世界No.1の顔認証システム”、その舞台裏とは

  • 2021年9月6日
  • Walkerplus

東京2020オリンピック・パラリンピックを支えたパートナー企業の“知られざる裏側”を紹介するWEB動画『THE BACKGROUND』に大手電機メーカーのNECが登場。「東京2020オリンピック・パラリンピック推進本部 集まろうぜ。」グループ部長の山本啓一朗氏が出演し、大会史上初めて導入した高精度の顔認証システムについて語った。

■新種目のアーバンスポーツを支援!

東京2020 オリンピックの新種目として採用されたアーバンスポーツや、今大会で大活躍したアスリート(スケートボード ストリート金メダリストの堀米雄斗選手、スポーツクライミング銀メダリストの野中生萌選手ら)をサポートするNEC。「新しい競技としてチャレンジするところを応援したい」との思いから支援していたそうで「スケートボード、スポーツクライミングどちらの種目も見事にメダルを獲得していただいて、本当に素敵だなと思いました」と山本氏は笑顔を見せる。

■NECは大会史上初めて顔認証システムを導入

そんな同社は、セキュリティの面で大会史上初となる試みに挑戦してきた。「NECはパブリックセーフティというカテゴリーで大会の運営をサポートしてきました」と山本氏。大会関係者・アスリート・ボランティアらが40以上の会場に出入りする際に本人確認をするため、大会史上初めて、同社が製作した“世界No.1の精度を誇る”顔認証システムを導入したのだという。

「会場に出入りする皆さんはアクレディテーションカードというパスに顔写真を入れているんですけど、そのパスを持っている人がご本人かどうかを、この顔認証システムで確認しているんです。これまでの大会では、このシステムがなかったため、“目視”でチェックしていたんですけど、過去の事例では、本人かどうか判別がつかないまま、通したこともあったようです」とのことだった。

世界的なコンテスト(米国国立標準技術研究所主催のベンチマーク)で、同社の顔認証システムは2009年からNo.1の評価を獲得(精度とスピードで)している。「目や鼻、骨格、(顔のパーツの)距離感や関係性を見ているのですが、例えば整形していても変わらない部分というのはあるので。そういったところをきちんと捉えて、複数を同時にチェックするアルゴリズムになっています」と山本氏は説明する。

そんな顔認証システムを今大会に導入することは容易ではなかったようで「なかなか実用化に至っているテクノロジーではなく、進化を続けている段階なので…。導入するにあたっては、本当に実用できるものなのかというのを、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の皆さま含め、関係者にご認識いただく必要がありました。そこで、実は前回のリオ大会で、テスト採用の制度で使っていただきまして。“顔認証”って5年前の当時はあまり聞かないものだったと思いますが、そのとき『なかなか使えるね』と言っていただき、運用に向けてきっちりと動くことができました」と振り返った。

今回、顔認証システムを導入したことで、大荷物を抱えるメディア陣からも「スピード感をもって入場できる」と好評だったそうだ。また、バスケットボール日本代表の八村塁選手やスポーツクライミングの野中選手も、顔認証システムを使い、「スムーズで楽しかった」「広がっていくと良いですね」と話していたそうだ。

■NECが語るパラスポーツの未来

30年以上にわたり車いすテニスを支援し、東京2020パラリンピックに出場した国枝慎吾選手も応援する同社は、パラスポーツの「ボッチャ」にも着目している。「より多くの人に体験してほしい」「魅力を広げたい」との思いから「全国ボッチャ普及キャラバン」というプロジェクトを実施し、全国の自治体や特別支援学校、福祉施設にボッチャボールを提供したり、(コロナ禍前は)社会人を集めてボッチャ大会をしているのだ。

「パラリンピックで言うと、東京2020大会はスタートライン」と山本氏。「これから何をするか、この機会を使っていかに注目を集めるか。今がその頂点。ここからトレンドで終わらないように恒常的な仕掛けをどう作っていけるか、新たなスタートラインだと思っています」と、パラスポーツの未来についても話していた。

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