秋元康氏が、AKB48グループや坂道シリーズなどに続く新たなアイドルとして仕掛ける『ラストアイドル』。そんなグループの中心メンバーで、フロントポジションに立ち続ける長月翠は、ラストアイドルを代表する歌唱力の持ち主。また、見るものを惹き付ける存在感でグループ初となるソロ写真集(2020年5月発売『意外性』／集英社)にも挑戦した。
これまで、シングル発売のたびにアイドルの枠を超えた新たなパフォーマンスに挑戦してきたラストアイドルが、9枚目のシングル(11月4日発売『何人(なんびと)も』)で挑戦するのはアクションの「殺陣(たて)」。指導者には、映画「銀魂」シリーズや「進撃の巨人」などのアクション監督も務めた田渕景也氏を迎えた。ダンスの振り付けは引き続き、バブリーダンスの仕掛け人、大阪・登美丘高校ダンス部総監督のakane氏が担当する。
長月翠に、そんな新曲の印象や殺陣への挑戦、衣装やダンスのことなどを聞いた。
――殺陣に挑戦すると聞いたときは、どのように思われましたか?
【長月翠】拍手喝采という感じでした。もともと私、そのために舞台を観に行くくらい殺陣が大好きなんですよ！ やっと私もこれができるようになるんだって。ダンスで選抜メンバーを選んだとき、ダンスの上手い子が見つかったように、今回は殺陣の上手い子が見つかって舞台に出れるかもしれないと思いました。
――実際に殺陣に取り組んでみて、いかがでしたか。
【長月翠】すっごい前向きで、気持ちだけは100％で最初の練習に臨んだのですが、なんと全然できなくて(笑)。意味わかんないってくらい、すごい難しいんですよ！ それで一度、途中で「私にはできないやっ」てネガティブな気持ちになってしまったのですが、メンバーから「みーたんは舞台に出ても助けられる側だから、アクションできなくてもいいよ」と言われて、それがすっごい悔しくて！ 私も斬る側になりたいって(笑)。そのときから姫じゃなくて、武士と言ってもらえるようにがんばりました！
――ここだけは負けない！ というポイントはありますか？
【長月翠】最初の判定のときから「動きはダメだけど構えはイイ」と言われていて、これは私には構えしかない！ と思って重点的に取り組みました。構えって、腰を落として相手を威嚇するような動きなんですけど、それをずっと心掛けてきたからなのか、ダンスでも重心が低くて下半身がしっかりとした感じになったみたいで、akane先生からもほめられました(笑)。
――新曲をはじめて聞いたときの印象を教えてください。
【長月翠】すごい歌いたいと思いました。というのも、私は前列にいて歌唱的には重要な立ち位置なのですが、前列のメンバーのなかで私だけ特別な設定や役柄のないポジションで。なのでファンの方が見たとき、殺陣ができないのに前列で歌ってる… とは思われたくなくて。得意だな、歌いたいなと感じた曲だけに、必死に歌わなくてはいけないと、もう一度気が引き締まるように感じました。この先、いつ聞いても同じ気持ちに立ち返れる曲のような気がするので、大切にしたいです。
――曲の振りや、ダンスはいかがですか？
【長月翠】刀を持つと、自分が強くなったような… すごくテンションが上がって動きも大きくなるので、終わるたびにいつも以上に疲れているのですが、それでも「もう1回、もう1回」と、何度も踊りたいと思う振り付けです。ファンの皆さんの前で踊るときには、きっとサイリウムで刀を振るような動作を、小さく一緒にやってくださるんじゃないかなと思っていて、それもいまから楽しみです。
――衣装について、教えてください。
【長月翠】もっと和服っぽい衣装なのかと思っていたのですが、いまのアイドルのいいところをいっぱい詰め込んだようなステキな衣装をつくっていただきました。私は、ずっと板野友美さんに憧れていたので、「アイドルになったら、いつか絶対にロングブーツは履きたい！」と思っていて、今回ニーハイブーツを履けたことがすっごいうれしかったです。
――ファンの皆さんへ、ひと言お願いします。
【長月翠】これまでよりも精神力の高まった感じというか、心の部分の成長があって、それがパフォーマンスにも反映されていくと思うので見ていただきたいです。私をそんな気持ちにしてくださっているのはファンの皆さんが私を見て、応援してくださっているからで、その感謝の気持ちと、私たちは強くなったんだよという点を見ていただけたらうれしいです。
■ 長月翠(20)
誕生日：2000/5/17
身長：151cm
血液型：O型
出身地：愛媛県
特技:激辛好き、お母さんに怒られる子供の泣き真似
文＝千葉由知(ribelo visualworks) 取材＝野木原晃一
