
布に切り込みを入れて布ループとボタンでとめる「スラッシュあき」。トップスの衿元や袖口などブティック社のソーイング本でもよく登場します。今回はこちらのデザインの縫い方を動画でわかりやすく解説していきます!
はじめに
今回は、洋服作りをするときによく登場する部分的な縫い方をご紹介します。
布に切り込みを入れて布ループとボタンでとめる「スラッシュあき」。

トップスの襟元や袖口など、ブティック社のソーイング本でもよく登場するこのデザインの縫い方をご紹介します。

それでは始めていきましょう!
使用する布地&パーツ

身頃はブルー、見返しはピンクの布地を使います。
それぞれおもてと裏が分かりやすいように、おもて裏の見た目が違うものを使っていきます。

今回見返しの裏側は前面に接着芯を貼るので、こちらのベージュの接着芯を貼った状態にしています。

こちらが使用するパーツで、前、後ろ、前見返し、後ろ見返し、布ループの5パーツです。
このほかに直径1cmのボタンを用意します。

裁断後できあがり線にチャコペーパーで印をつけているのでその線に沿って縫っていきます。
裁ち目かがり&肩線を縫う

赤のギザギザ線部分に裁ち目かがりのミシンをかけます。

身頃の肩線を縫っていきます。

前と後ろの表面同士を合わせます。

赤い線の部分を縫います。

まち針でとめます。
まち針は先に両端、その後に真ん中をとめていくと均等にとめることができます。
直線縫いのミシンで肩線を縫います。
縫い始めと縫い終わりは返し縫いをします。

縫い代をアイロンで開きます。

見返しの肩線を縫っていきます。
前見返しと後ろ見返しの表面同士を合わせます。

赤い線の部分を縫います。

まち針でとめます。
肩線を縫います。
縫い代をアイロンで開きます。
布ループをつける

布ループを縫い付けていきます。
布ループの縫い目が内側になるようにして半分に折って輪を作ります。

布ループを右の後ろの表面の付け位置にまち針でとめます。

ボタンの直径が1cmなので布ループは縫い代から1cmくらい出ている状態にします。

黄色い線の部分をミシンで縫って仮どめをします。

直線縫いのミシンでゆっくり仮どめをします。
できあがり線のところを指で押さえて、実際にボタンが通るかどうかを確認します。

ボタンが通らない場合はミシンで縫い付けた部分を解いて縫い直しスムーズに通るように調節します。
布ループの縫い代をカットします。
この時に反対側のできあがり線にかからない長さにカットしましょう。
身頃と見返しを縫い合わせる

襟ぐりを縫っていきます。
身頃と見返しの表面同士を合わせます。この部分を縫っていきます。

まち針でとめます。
この時にそれぞれの肩線のはぎ目がぴったり合うようにまち針でとめましょう。

肩のはぎめを2箇所とめたらその後他の部分をとめます。
空きの部分もずれないようにしっかりとまち針でとめます。
襟ぐりをミシンで縫います。
縫い始めと縫い終わりを重ねて縫うので返し縫いはしません。
あき部分は慎重に縫っていきます。
カーブが急な部分は針を下ろしたまま押さえ金を上げて少しずつ向きを変えながら縫うときれいなカーブが縫えます。
おもてに返す

縫い代が0.5cmくらいになるようにカットします。
襟ぐりなどカーブになっている部分はこのように縫い代を短くカットしたり切り込みを入れたりしないと、おもてに返した時に布地がつれてしまいます。

後ろのあき位置の中心に切り込みを入れます。
ミシン目を切らないように注意しましょう。

先の方は矢羽状に切り込みを入れます。
矢羽状に切り込みを入れると表に返した時にきれいに仕上がります

縫い代をアイロンで開きます。
アイロンをかける部分がカーブになっている場合、まんじゅうという道具があるとアイロンがかけやすくなって便利です。
縫い代を開いてアイロンをかけます。
この「まんじゅう」にはいろいろな形があるのでアイロンをかけたい部分に適したカーブのあるまんじゅうを選ぶと良いでしょう。

切り込み部分のアイロンはかけにくいので、見返し側の布だけ折ってアイロンをかけていきます。
表に返します。
まず後ろの角の縫い代を押さえながら返します。
目打ちを使って角をきれいに出していきます。
※直角の角のきれいな出し方は別の動画で詳しく解説していますぜひご覧ください
反対側も同様に角を返します。
仕上げ

襟ぐり線をアイロンで整えます。
この時におもて側から見返しが見えないように0.1cmほど控えておきます。

切り込み部分をアイロンをかけます。
布のつれが気になる場合は縫い代の切り込みを足しながら調節しましょう。
襟ぐりにステッチがあるデザインの場合はおもて側からミシンをかけます。
身頃の縫い代に見返しを手縫いでまつります。
まつり縫いをしておくと見返しがひらひら浮くのを防ぎ着用した時に見返しがおもてに出にくくなります。

最後にボタンをつけ位置につけます。
ボタンの付け方はこちらも別の動画で解説しています、ぜひご覧ください。

布ループ付きのスラッシュ開きが縫えました!
まとめ
いろいろな部分縫いが縫えると、仕立てる洋服の幅が広がりますので、ぜひ挑戦してみてください!
YouTube動画
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