「スケアード・ストレート(恐怖の直視)方式による交通安全教室」が5月1日、宗像市立自由ヶ丘中学校(宗像市朝町)で行われた。(宗像経済新聞)
自転車通行可の歩道での衝突事故再現
スタントマンが交通事故をリアルに再現することで事故の怖さを体感してもらい、交通ルールの大切さを知ってもらおうと企画した同教室。
宗像警察署によると、昨年福岡県内で発生した自転車が関連する人身交通事故は約2900件、うち10代の事故は942件で全体の32パーセントとすべての世代の中で一番多いという。同校では、毎年「7年生」を対象に交通安全教室を行っているが、全校生徒の約4割が自転車通学であることや全国的に自転車による事故が多発していることから企画した。
当日は、全国各地で交通安全教室を行っている「スーパードライバーズ」(東京都狛江市)のスタッフを講師に招き、スタントマンが、違反走行自転車による事故、トラックの内輪差による自転車巻き込み事故、普通自動車の死角による横断歩道上の事故などを再現。自転車や歩行者が車と衝突する様子に生徒らは悲鳴を上げていた。事故再現後は、スタッフが実際に事故が起きた時の対処方法や事故が起きた原因、交通ルールについて解説を行い、「事故に遭わないのではなく、事故を起こさないことを意識してほしい」と呼びかけた。
自転車で通学しているという同校「9年生」の男子生徒は「スタントがリアルで目の前で衝突している様子が怖かった。これまで事故は身近ではなかったが、誰にでもあり得ると思った。少しでも注意を怠ると事故に遭う、加害者になると思ったので、交通ルールに気を付けて自転車に乗りたい。当たり前に守るべきルールを守りたい」と話していた。