東山旧岸邸(静岡県御殿場市)で5月21日~24日の4日間、「写経の集い」が開催される。(富士山経済新聞)
内閣総理大臣を務めた岸信介の自邸として、1969(昭和44)年に建てられた同施設。2003(平成15)年に御殿場市に寄贈された後に一般公開され、建築家・吉田五十八が手がけた近代数寄屋建築と、作庭家・岩城亘太郎による池泉回遊式庭園を自然と共に楽しむことができる場所として知られている。
同イベントは、岸信介が晩年の日課としていた写経を邸内で体験するもので、コロナ禍に行ったオンライン開催を含め、今回で13回目を迎える。写経の前には、岸信介の晩年のエピソードの紹介や、写経を取り組む準備として塗香(ずこう)し、心を整える。参加者は庭園の緑を前に、その日によって変化する自然の情景を感じながら、最後まで集中して書き上げていくという。
会場となる2階の和室には座布団席、洋室には椅子席を用意。写経道具のほか、希望者には上着を貸し出す。
同施設の笹子夏実さんは「当イベントは50~70代の女性を中心に幅広い世代の方が参加し、毎年好評を得ている。通常は非公開としている2階の和室と洋室から眺める庭の景色は格別。木々に包まれ、心静かな写経のひとときを楽しんでほしい」と参加を呼びかける。
開催時間は、21日~23日=14時~、24日=11時~・14時~。定員は各回12人(和室・洋室=各6席)。事前予約制(先着順)。