世界規模のビジネスコンテスト「スタートアップワールドカップ」の九州予選が5月23日、熊本城ホール(熊本市中央区桜町)シビックホールで開催された。(熊本経済新聞)
会場の様子
主催は米国のシリコンバレーを拠点にスタートアップ企業への投資を手がける「ペガサス・テック・ベンチャーズ」。世界各国で予選を行い、優勝企業には約100万ドル(約1億5千万円)の賞金を授与する。日本では東京・東北・熊本の3カ所で予選を行い、熊本予選は昨年に続き2年連続での開催となった。
当日は起業家の堀江貴文さんがゲストとして登壇。熊本市の大西一史市長とのトークセッションで「スタートアップには体力と気力が必要。若い世代にどんどん挑戦してほしい」と呼びかけた。
応募した100社超から選んだ10社も登壇。各社は、30秒の企業紹介映像、3分30秒のプレゼンテーション、1分30秒の質疑応答の合計5分30秒で、自社の技術やビジネスモデルを発表した。審査は審査員票(70点)と観客の投票によるソーシャルメディアポイント(30点)の合計100点満点で行った。審査員は10人で、審査委員長はソフトウエア開発会社「アステリア」(東京都)の平野洋一郎社長が務めた。
優勝したのは、熊本市南区の企業「トイメディカル」。同社は、食事に含まれるナトリウムをアルギン酸塩に変換し、体内への塩分吸収を抑制する「塩分オフセット技術」とその応用製品を発表。竹下英徳社長は「塩分の過剰摂取は世界的な健康課題。解決に向けて研究と実用化を進めていきたい」と意欲を見せた。
トイメディカルは、日本代表として他地域の予選を勝ち抜いた2社と共に10月に米国で開催される世界大会決勝に出場する。