薬師如来祭典が5月10日、祥雲寺(沼津市今沢)で行われた。(沼津経済新聞)
石でできた便座に座り真言を3回唱えてお参りする(関連写真5枚)
1558年に建立され、薬師如来と東司の神様といわれる烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)を祭っている同寺。烏枢沙摩明王は烈火で不浄を清浄と化す神力を持ち、心の浄化や日々の生活の不浄を清める功徳がある火の仏とされ、古くから怨霊や悪魔の出入り口と考えられている便所を炎の功徳で清浄な場所にすることから「トイレの神様」といわれている。平安時代には胎内にいる女児を男児に変化させる超能力を持っているといわれ、跡継ぎを欲しがる平安貴族にもてはやされていたという。
70年ほど前から行っているという同祭典。もともとは薬師如来の命日に当たる9月12日に行っていたが、現在は毎年5月の第2土曜日に行っている。
当日は、大般若法要や写経体験、「沼津ウインドアンサンブル」による演奏を行ったほか、タコスやクレープ、スムージーなどを販売するキッチンカーが出店した。
沼津市内から訪れた40代女性は「この寺はとてもきれいに整備されていて、時々訪れている。初めて写経体験をしたが、頭の中がすっきりした感じがする」と話していた。