絵本「森のえほん『5人の小人と森の宝』」が5月14日、伊那西小学校(伊那市ますみケ丘)全校児童76人に寄贈された。(伊那経済新聞)
絵本の題字を制作した小学4年生の児童4人
同書は、2021年に同校4年生児童6人が制作した約8分間のショートムービーを基に制作された。内容は、児童たちが親しむ「学校林」を舞台にし、小人たちが魔女に盗まれた宝を取り戻す物語。絵本の出版を企画したのは元伊那市地域おこし協力隊の石田健祐さん。石田さんは「私自身が協力隊1年目の2021年当時、ムービーの制作風景を見てきた。このムービーの魅力を後輩たちにも伝えていきたいと思い絵本を制作した」と話す。
絵本はフルカラー32ページ、イラストは伊那市在住の芦(あし)たくみさんに依頼。田舎暮らしモデル地域の補助金を活用して100冊を制作し、伊那市地域創造課が発行した。絵本の背面にも掲載する絵本の題字は、4年生の児童の中から4人が手を挙げ担当した。題字を担当した菊地巧さんは「題字は友達に手伝ってもらい作成した。絵本の内容も林間整備の様子がよく描かれていてうれしい。大事に読んでいきたい」と話す。福沢咲幸(さゆき)さんは「題字のイラストを描くのが難しかったが、描けてうれしかった。林間整備が好きなので絵本になってうれしい。四季が見開きで描かれているページがとてもきれい。大事にしっかり読もうと思う」と話す。
前日の5月13日には、当時、ムービーを制作した、現在は伊那中学校に通う2年生生徒に完成した絵本も贈られた。石田さんは「林間を大切にする心を今の子どもたちにも感じてもらえたら。今後は紙芝居や演劇などもできたら」と思いを込める。