短編映画「TSUGUNAI」世界初公開　横浜を舞台に写真の連続で構成

　横浜で撮影された写真で構成された短編映画「TSUGUNAI」が5月6日、シネマ・ジャック＆ベティ（横浜市中区若葉町3）で世界初披露された。（ヨコハマ経済新聞）

　主な撮影地は横浜ベイサイドマリーナ 短編映画「TSUGUNAI」

　横浜国際映画祭の出品作品としての上映で、監督の上本聡さんが横浜市内で撮影した静止画を用いた。主な撮影地は横浜ベイサイドマリーナで、動画ではなく数多くの静止画で構成することで、見る人の想像力喚起させることを目的とした実験的な作品に仕上げたという。

　物語は「ある港町のヨットに暮らす、初老の殺し屋のもとに、かつて倒した相手の妹が現れる」という設定。主演は俳優の加藤雅也さんと、マレーシア出身の女優アイリス・ウーさん。

　上映後には舞台あいさつが行われ、上本監督は「横浜を舞台にした宍戸錠さんにささげた」と話した。生前の宍戸さんに「監督になれるよ」と背中を押されたエピソードも明かし、会場に訪れていた宍戸さんの長女・紫しえさんを紹介。紫さんが客席から立ち上がってお辞儀をすると、会場は拍手に包まれた。

　今後の上映スケジュールは未定だが、上本監督はギャラリーや大学など映画館以外での上映にも意欲を示している。