大津の湖西浄化センターバラ園一般公開、700株のバラが見頃 珍しい品種も

  • 2025年5月21日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 湖西浄化センター(大津市苗鹿3)で5月21日、「春季バラ園一般公開」が始まった。(びわ湖大津経済新聞)

 古い品種で、現在は苗木の販売をしていないことから栽培しているバラ園があまりないという「ラッキーチョイス」

 琵琶湖に面し、90種約700株のバラを栽培している同園。毎年春の5月と秋の10月に2週間だけ一般公開している。

 会場では現在、アーチやフェンスに沿って花を咲かせるツルバラ、高く育った木に花を付けるシュラブ・ローズ、低木に大輪の花を咲かせるブッシュ・ローズが満開の見頃を迎え、初日の21日には多くの人が来園した。

 今年は入り口近くに小さな一重の花を咲かせる「安曇野」を植えた。バラ園を管理するシルバー人材センタースタッフの矢吹嘉三さんは「これまでは、近くにある大きな木の根が影響してこの場所に植えたバラはあまり育たなかった。そのため、今年はバラの中でも強い品種の安曇野を実から植えてみたが、よく育ってたくさん花を付けた」と話す。

 このほか、矢吹さんによると「古い品種で、ほかの園ではあまり見られなくなった」というバラ品種「ラッキーチョイス」や、世界バラ会議福山大会で「殿堂入りのバラ」に選ばれた「ガートルード・ジェキル」なども花を咲かせている。

 矢吹さんは「毎年、一般公開が終わった後にニュードーンなど遅咲き品種のバラが咲くので、今年は遅咲きのバラも見てもらうために開始時期を遅らせた」と話す。

 湖西浄化センターは下水道処理場として1984(昭和59)年に建設された。大津市の北西部約10万9000人の下水を処理している。1985(昭和60)年に下水を浄化する過程で発生した汚泥を発酵させた堆肥の効果を確認するためにバラの栽培を始めた。

 湖西浄化センターでの下水汚泥の堆肥の実験が終了し、堆肥の使用をやめていたが、2020年度から高島浄化センター(高島市今津町)で製造した下水道リサイクル堆肥(コンポスト)を肥料の一部として使っている。

 矢吹さんは「退職後にバラ栽培の仕事を始めた。水道管を整備したり、手作りでアーチを作ったり、工夫をしてバラを育ててきた。10年前は2週間で1000人ほどだったが、今は1万人くらい来園してくれている。バラを育てるのが今の楽しみ。きれいに咲いたバラを見てもらえて、最高の気分」と喜ぶ。

 開園時間は9時~16時30分。6月1日まで。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2025 みんなの経済新聞ネットワーク All Rights Reserved.